ハッピーバースデイ
ももいくれあ
第1話
一つ一つ×をつけた。
黒く大きなバツをつけた。
そして○に近づいた。
一つ一つ近づいていた。
沢山のバツの分だけ、赤い○に近づいた。
クレッシェンドの記号のように、
ドキドキは高まっていた。
深い深い眠りについた。
とても深い眠りだった。
いくつかのバツをつけられないほど、
いつのまにかぬりつぶされた。
黒い○がそこにはあった。
ハッピーバースデイ ももいくれあ @Kureamomoi
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