breaker

@eno702

第2話 凡人の凡人ならぬ悩み

同居人が「魔女」。

いや、別にそれに関してはどうでもいい。

同じクラスに「我こそは魔王」って言っているやつがいるからそこは別に問題ではない。

・・・今度少しだけ優しくしてあげよう。

しかしこいつ、天野に至っては少し違う。

実際に空を飛ぶ。

ほうき一つで空を飛ぶ。

正直に言おう。

めっちゃ引いだ。

心の中完全に「うわぁこいつほうきで空飛んだよ。やべぇな。」であった。

決して表情に出すことはなかったが、心の中大パニックである。

マジで知らねぇよ。

いや知らん知らん!

あとビームも撃ってた。

杖からビームだしてた。

見た目完全にライトセーバーだった。

宇宙でやれよマジで。

地球でやってんじゃねーよ。

知らん知らん本当に。

俺こいつに諸事情あって一度決闘で勝ったことあるけどこんなに危険な奴だと思わなかったんだもん。マジやべぇよ。

いやこいつのことさげすむとかそんなんじゃないんだ。

俺の命。俺の残基の問題なんだ。マ〇オじゃねぇんだから死んだら終わりなんだよ。

あーあ、魔法使えたらいいのに。

憧れるよなー魔法。

一回天野に聞いてみたよ。「俺、魔法使いになりたいんだ。」って。

そしたら「ふふふ・・・言い方・・・だめ・・・笑いが収まらない・・・。」

バカにしちょんか貴様!

「才能内から無理。君、魔力ないもん。絶対に無理。人間も普通は魔力が存在しているんだけど、君ないもん。だからはっきり言ってしまえば「人間の中でも一番魔法の才能がない」ということ。」

はっきり言われたんだけど。

居候させてもらってる身のやつがはっきりと申し上げたんだけど。

居候とかはどうでもいいとしてももうちょっとオブラートに包んでほしかった。

言葉のナイフって知ってる?って言いそうになった。

めった刺し。

言葉のマシンガンだよここまで来たら。

まあなんでそんな完全毒舌危険魔女を居候させているかなんだけど、住む場所魔女狩りに襲撃されたとかなんとか。

うん。

こちらもはっきり言うべきだったんだろう。

「しらねぇ!」

しかし俺は言わなかった。

そう俺は優しかった。

この時「これが、優しさゆえのデメリット」って心の中で叫んだ。

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