あるシステムの構想や世界観を小説内で表現するのは、なかなか難しいんです。どうしても説明的になってしまったり、冗長になったりしがちなので。

本作ではそうした課題に対し、ゆるい口調の会話やSNSのプラットフォームにみられるような軽妙なビジュアル演出を取り入れることで、説明っぽくなるのを巧みにかわしています。

次々現れるバリエーション豊かなミニストリーたちとAI「ナッチ」のコミカルな掛け合いは、ディストピアの不気味さ加減を一層強調しながら物語を進めることに成功しています。

これ、完結済みなんですよね。どう収束していくんだろう。

※文中中盤の
四も同じで、ただの地名になるよ。
は「市」の変換ミス、でしょうかね。

語り口とキャラクターに騙されそうになるが、これはひょっとして近未来社会派ハードSFなんではないだろうか。
先の展開に期待しつつ、読み進めていこう。