第10話

夏の夜でも冬の夜でも。

冬の台所は床が冷たくて、わたしは椅子の上に裸足を抱えて座ります。


母の手はどんなものでも生み出せるような不思議な憧れと信頼感がありました。

台所では特に。


その後ろ姿を見ていると、なぜ自分が眠れなくなったのか、その理由も不安も心配も消えていきました。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る