第9話

小さい頃わたしは夜中に目が覚めてしまうことがありました。

そうすると必ず母のところに行きます。

母は決まって背中をさすってくれました。

大抵は母の手の温もりで落ち着きましたが、それでもお布団に戻れないことがありました。

そんなとき母はわたしを台所へと連れて行ってくれました。

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