泥酔Lemon
あきかん
プロローグ
はじめてのおちんぽは檸檬の匂いがした。
それは冷房が壊れた蒸し風呂のようなアパートの一室で、男が二人、熱にやられて気が狂った果ての出来事であった、と思いたい。
僕たちは、暑さから気を紛らわせる為にストロングゼロを開けては浴びるように飲み干した。
部屋の主である稲庭紺は、半裸で酔いつぶれていた。こいつは男の癖に女より良い匂いがするな、なんて考えが湧いてきて、アルコールに浸かりきった頭からはホルモンがドバドバと垂れ流されていた。端的に言えば、性的な興奮を抑えられなかったのだ。
汗をだらだらかいている稲庭紺から発せられるあの甘ったるい匂いと部屋に充満していたストロングゼロの檸檬の薫りが僅かに残っていた理性をも奪い去った。
僕は汗でヌルヌルとしたあいつの肌に肌を重ねては舐めてみたりした。汗にまみれた肌はけっこう酸っぱかった。
それから徐々に下へと向かって、フル勃起していたおちんぽを咥えた。
僕たちは部屋の暑さとは別の、身体の芯から湧き上がる熱で火照りだした。
僕はくちで咥えたあいつのおちんぽを喉の奥まで入れては抜いて、舌を絡ませしごいていった。
それから僕たちは熱がひくまで抱き合った。まだ梅雨もあけきれていない、7月の初旬の日であった。
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