むかしばなし（今風に言えば『若気の至りで塾の講師を首になった私を、拾ってくれたのは平成だけど昭和レトロな企業内高校だったので、免許がないけど教師をしてみた件』）

第56話 修学旅行に行こう！

　企業内高校にも、修学旅行、あります。

　確か3年の5月だったか、6月だったか。

　記憶が曖昧なのは、私が本科3年を担当したことが無いせいでした。同期の中で1人年齢が上な為、専科担当が多かった。

　『会社経費で旅行いいなぁ』と、毎年見送っていたわけです。

　勿論、引率すればしたで結構心労がえぐかったとは思いますが…

　行先は北海道か沖縄の2択です。その学年ごとで多数決で決めます。

　全国津々浦々から集まっているこの学校で、何故か本科に限り『北海道』と『沖縄』出身者がいなかった事もその理由でしょう。

　ちなみに『沖縄』は専科生もいない。『北海道』は相当数いましたが、本科の北限は『青森』だった。

　で、沖縄に行くことになったその時の本科3年、なんかこの中2心、すごく理解できてしまうのですが、多分沖縄の良さに負けたくなかったのだと思います。

　ホテル前の海で泳げますよ。海きれいですよ。

　事前に聞いていたにもかかわらず、水着をあえてもっていかなかった者が数名いました。

　で、海、超きれい‼友達みんな泳いでる‼

　我慢なんか出来ないけれど、水着は調達しようにも高価です（小遣い吹っ飛びます）。

　………

　黒のTシャツホテルで買って、ハーパンで泳いだそうです。

　白じゃないだけ常識があったけど、まったく何がしたいんだか。

　沖縄の海。

　北海道の自然。

　戦えない相手とは戦うなと言う教訓でした。