第32話 人がたくさんいると言うこと

 寮管理の仕事と言うのは、普通より大勢の人と関係すること、これにつきます。

 例えば数10人が1クラスとしてまとまっていた学校を例に上げれば、たまには事故にあったり病気になる人がいたでしょう?

 つまり、確率の問題です。

 分母が大きくなるほど、予想外の事態が起こる。事象を受け止める教務の人数は変わらないから、やたらいろいろ起こる気がする。

 怪我も急病も事故も、多数。

 犬に噛まれて入院した。

 寮のレンタサイクルで車にはねられ、自転車を壊した事実の方が恐怖で逃げてきた(←責任とってもらいなさいよ)。

 やたら教務でうだうだ遊んでるなと思ったら、緊急手術が必要な病気だった(体調の悪さから部屋に戻るのが不安だったようです)。

 内緒の喫煙が原因で部屋を燃やした。

 ………

 なかには、洒落にならない結果になったケースもありました。

 後遺症が残るものです。

 人がたくさんいると言うことは、それだけでスリリングなんですよ。

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