第24話 日本人形がいた!
さて、基本兵舎の本科寮ですが、3寮から8寮までありました。
ただ現実に使っていたのは、3、4寮が乙番寮、5寮が教師寮で、6寮が『空』、7、8寮が甲番寮でした。
ただこの『空』の6寮が曲者で、通常は使っていないとは言え、年に1回使用します。
はい、新入社員研修です。
ただ、ぶっちゃけ幽霊話が絶えないのもこの寮でして…
確か『赤い服を着た女性の霊』だったと思いますが、結構目撃者がおりました。
ただ伝統的にここで研修をしていたし、入社したてなら知らないことだし、知らなければまあいいだろうと、毎年4月の2週間、中卒で入社した子を集団生活させていました。
ほぼ1年間放っておいた室内だから、研修が始まる前に教務一丸の大掃除が始まる。
あくまで毎年やっていました。毎年荷物置き場になる棚を開き掃除していたはずなのに…
ある年ケース入りの日本人形が出てきやがりました。
こういう時は、ぬいぐるみよりアメリカ生まれのセルロイド、セルロイドより日本人形がより怖い。
寮の一角には焼却炉もあって、用務員さん的立場の男性もいたのですが、さすがに焼いてしまえとは言えませんでした。
結局近隣の寺(だったと思う、神社ではなく)に持っていきました。
車に乗せるのも嫌だったよ、ちくしょう。
確か適当に持っていたその寺は、あとで調べたらお祓い(それこそ何かにとり憑かれたとかのガチお祓い)や人形供養で有名だった。
偶然って怖い…
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