第11話 いろんな里から来た女(多くはお米の里)

 企業内高校へは全国各地から集まりました。

 以前も書きましたが高校進学が当たり前の時代、働きながら学ぶ酔狂な子を集めるのは相当難儀したようです。

 駐在員というシステムがあり、北は北海道から南は鹿児島まで(と言うと抜けがないようですが実はかなりな歯抜けです)、採用活動を行っておりました。

 寮生の出身地で、最大多数は東北地方。北海道、近県出身者がそれに続き、少数派は九州でした。

 だから寮内は方言全開。

 私、東北方面の寮生の、『せつねぇ』って言い方好きでした。

 『大変だ』とか『しんどい』で意味あってるよな?いや、もう、超ツボです。

 さすがに当時それを伝える無神経さは私にもなかったですが、今声を大にして言いたい。

 超かわいかったですよぉ!!

 意外に九州組には方言がないと思っていましたが、これは少数派だった故に出なかっただけでした。

 友人同士は『ばってん』とかも使っていたようです。

 それに比べ、私の地域はそんな酷くないと思っていましたが…

 本当言うと結構酷い。

 教務で、

 「あれ?これ、エミガイッテル」と言ったところ、全員頭に?が出た。

 同じ県内でもイミリと言うところもある、はい、正解は『ヒビが入っている』。

 これで出身地ばれたらすごいなぁ。

 あと3文字の名前を発音する時独特のイントネーションになるので、何度か指摘されました。

 いやぁ、日本って広いなぁ。

 実は私の地域の方言、超ど級なのがあるんですが…

 これは内緒で。

 

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