恋愛相談は別料金だよ?

前略

年末は格闘技派なお父様

こちらの世界はホワイト企業です。


★異世界にトリップしましたが、何の能力も無くて生きるだけで精一杯です!★


ジョンソンと別れてから、私は仕事へ向かうことにした。

まだ、なれない事ばかりなので覚えることは沢山ある。


ただ、いつもの会社のノリで働こうとすると皆さんにびっくりされたのちに止められてしまう。


そんなに頑張ってないんだけどなー?


本日も色々教わりながら仕事をすすめていると、夜にジョンソンが友人を連れてきてくれた。


「よっ!タチバナ!

せっかくだから、食べに来たよ!」


「あ、ジョンソンさん。

いらっしゃい!」


ジョンソンはドリンクを作っている私のところまで挨拶に来てくれた。


「うちの店、ご飯美味しいからたくさん食べてね!」


「おう!

騎士団の友人連れてきたから、食べるし飲むぞ!」


ジョンソンと少しだけ会話をしたら彼は席に戻っていった。

代わりにアニーがにやにやしながらやってきた。


「ちょっとマシロー。

先程の彼は貴方の彼氏?」


「いや、違うが?」


そういえば、アニーにはマシロが名前であることを伝えた。

皆んな苗字で呼ぶなーと思ったら外国形式だったようで、それを伝えられずに過ごしていた。


断じてめんどくさかった訳ではないぞ!


「えー、仲良さそうじゃん!」


「出会ったの今日なんだわー。

さすがに今日出会ってお付き合いはないよ。


てか、どちらかと言うとアニー好みじゃない?」


「確かに、身体つきはすごい好み。

舐め回したいレベル。」


それは、だいぶヤバいからやめた方がいいと思います。


「でも、やっぱり本命様が一番よね!」


「あれ?アニー本命がいるの?」


アニーは照れたように笑った。


「うん!

さすがに恥ずかしくて言えないけど…」


恋する乙女は可愛い。

いや、可愛いな。


こう、誰もが振り返る美人!可愛い!って感じじゃなく愛嬌があるって感じでかわいい。


いつか教えてねなんて会話をして仕事に戻る。

もうすぐ終わりの時間だ。


店の締め作業をして、店の前でアニーと別れる。

少し歩いた橋のところにジョンソンがいた。


曰く、暗いので送ってくださるようだ。

今日来てくれた礼を伝えると、ジョンソンは「あー」とか「うー」とか奇声を発しながらもじもじしている。


「あの、どうしたの?」


「あ、いや。

一緒に働いていた子と仲良いの?」


「まあ、働き始めたばかりだから分からないが、よくしてくれてるよ。」


「か、彼女の名前ってなんて言うの?」


ははーん、なるほどね。


「もしかして、惚れたんですか?」


私の発言に、ジョンソンは顔を真っ赤にして涙目でコチラを見てきた。

恋する男子だー。


「い、いや!

別にそんな訳じゃ!!

ただ、笑顔が素敵だなーって思っただけで!」


確実に惚れたやん?

あー、アニーには本名いるらしいんだがどうしようかなー。

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