こちらは汗臭いですが?

前略

筋トレのしすぎでムキムキなお父様

職場の子は筋肉痛大好きでした。


★異世界にトリップしましたが、何の能力も無くて生きるだけで精一杯です!★


仕事1日目

無事に終わり、一安心だが隙あらばアニーが筋肉の話をするので、くる人の筋肉を見る習慣ができそうで怖いですね。


賄いやオヤツもくれる職場なので、食費が浮いて嬉しいね!!


部屋への帰り道、ルゼルたんは歩くのがめんどくさいらしく、抱っこを要求された。


「仕方がないから、私を運ぶ許可をあげますわよ!!」


と、ツンデレ全開でしたが、ご褒美です。

ありがとうございます。


ルゼルたんと部屋に戻ると、宰相がベッドで寝ていた。


「あ、間違えました。」


部屋のドアを閉める。

あれ?部屋間違えた?

再度確認するがやはり、自分の部屋だ。


てかこの流れ、最近やったな。


再度、部屋のドアをあける。


やはり、宰相は私のベッドで寝ていた。


「あの、課長?」

声をかけて揺さぶるが反応がない。


爆睡のようだ。

てか、人の部屋でなんで寝てるんだ。


困っているとルゼルたんが宰相の手を思いっきり引っ掻いた。

あの、結構エグい傷ですけど??


「うわ、いった!!??」

宰相は痛みで飛び起きて手を確認して叫んだ。

血が出ている手を見て驚いている。


ルゼルたんは自分の寝床に戻って様子見をしている。

うん、猫たんだから仕方ないね!


「え、結構な怪我じゃない?

酷くない?何この仕打ち。

おじさんは繊細なんだよ、大事にして。」


「女子の部屋に入って勝手に寝てる方がダメでは?」


「私とタチバナくんの仲じゃない!!」


「どんな仲でしたっけ?」


私の発言に、課長はショックとハンカチで目を押さえた。


泣いてないよね?

口元笑ってんぞ?

早くベッドから降りてくんない?


宰相は、まっ!いっか!!と笑顔をむけた。


「仕事どうだった?

初日だから疲れたでしょ!」


宰相は心配してきてくれたようだ。

そんな雰囲気は微塵も出さないが、彼は彼なりに心配してメンタルケアをしてくれる。


初日から重苦しい雰囲気を出さないでいてくれたのは、本当に有難い。

まあ、本人の性格もあると思うが。


私は、今日の職場の出来事を宰相に話した。

彼は嬉しそうに話を聞いてくれた。

まるで、父と娘のようだ。


30分くらい話をして、宰相は帰って行った。

最後までベッドから動かなかった。


宰相の気遣いに感謝をしながらお風呂に入り、ベッドに潜り込んだ。


ベッドからは、宰相と同じムスクっぽい甘い香りがした。


女の私よりいい香りしてやがんな。

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