第48話 取れる手段は………嫌がらせ……。


(ひさしぶりに小声でお送りしています……。)

皆さん……おはこんばんちは……ルークです。


再びきました……第14階層……ボスの間の門です………。

自然と小声になります………。

ダンジョン攻略を諦め……帰ろうとする僕の服を引っ張ったのは………ドラゴさん。



………いやいや……あれは無理でsy………


「ぬぼぉ⤴︎⤴︎」


えっ………任せろ? っで………ドヤ顔?

………本当にいけるの?


「ぬぅぼぉ!!」


………マジか………。

頼りになりすぎでしょう………。



それから、作戦練ったんだが………うん……やっぱり……ただの嫌がらせ………。

手順は………門を少し開いて……〝マンドラゴラ砲〟をぶち込む………そして逃げる……非常に簡単になっています……。


でも、それしか撃つ手がないんだよね………。

とりあえず……やってみましょう!!


▼▼▼


ドラゴさん………準備は大丈夫ですか?


「ぬぼぉ!」



ドラゴさんが薄い胸を叩く……。

やる気があることはいいことだ………。


門の取手を持ち、ゆっくりと《ドラゴさん一人分》の隙間を開ける………そこから覗けば……やっぱり魔王っぽいのが玉座に座ってる……。


………ドラゴさん……よろしくお願いします……。



「すぅ〜〜〜〜」


行きます! 1、2、3!!


「ぬぼぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」


〝ズゴーーーーーーーーーン!!〟


あっ! 魔王っぽい魔物のが……玉座ごと吹っ飛んでいった!!


………。

…………。

……………た、立ち上がった! こっち来る!! てっ、撤収!!



ドラゴさんを抱き抱え、一目散に撤収しようとして気づく………門を閉めるの忘れた!?

慌てて振り向くと………あれ? 出てこない?


魔物は開いた門から先に出てこない………っというか、必死に空間を殴っている………。

まるで………見えない壁でもあるかの様に………。



って、ドラゴさん!! ………そっちは危ない!!



ドラゴさんが僕の腕から抜出し、トテトテと走って門へ近づく………。

魔王っぽい魔物の拳は………ドラゴさんには届かない………?



「ぬぅぼぉ⤴︎⤴︎」



振り返るドラゴさん………それはそれは……悪い笑顔を浮かべる………。

そして、魔物へ向き直すと………



「すぅ〜〜〜〜」


えっ! また撃つの………流石にちょっとそれは……罪悪k………


「ぬぼぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」


〝ズガガーーーーーーーーーン!!〟



またしても吹っ飛ぶ魔物………最奥へ〝ビターーン〟とぶつかる……。

しかし、魔物は懲りずに立ち上がると突っ込んでくるが………やはり見えない壁に立ち塞がれる………。


再びこちらへ振り向き………



「ぬぉぼ♫」



こちらに向けてニヤリと悪い笑顔を向けてくる………。


悪女や………悪女がおる………。


僕は自然に震え出す身体を抱き締める…………。

そんな僕などお構いなしに、三度魔物へ向き直る………ドラゴさん………。



「すぅ〜〜〜〜」


………やめて! ………も、もう、やめてあげt………


「ぬぼぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」


ま、魔物さーーーーーーーーん!!



子供の玩具……人形のように………転がり吹っ飛ぶ魔物………。


もう立たないで………早く楽になって!! という僕の望みも叶わず………魔物はまた立ち上がると……こちらへ突っ込んでくるのだった………。

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