第19話 幼女の童女による僕のための擬人化


(小声でお送りしています。)

………。

…………。

……………お、おはようございます………。


(改めて小声でお送りしています。)

ルークです………。


(大切なことなので再度記載します。心の声も小声でお送りしています。)

僕は今………とてつも無くパニクっています………。

それこそ……過呼吸になりそうな程………。


何故か?

それはベッドで寝ている……僕の胸の上に答えがあります。


幼女がね……童女がね………僕の胸の上で寝ているんですよ………服も着ずに……。



………記憶にありません………。

初めてのお酒……初めてのワイン………酔って誘拐………。


憲兵さん!! 犯人は僕です!!

天国のお母さん……ごめんなさい。

今から……自首しに行こう………って、幼女が起きた!!


えっと……おはよう………



「ぬぅぼぉ〜」



ぬぅぼぉ〜? ……えっと……君は誰?



「ぬぅぼぉ〜〜♫」



そんな姿で抱きついてこないで!!


抱きついてくる幼女を離し、夜具で包み込む。

幼女は〝ほけ〜〟っとこっちを見ている………。


うん……僕は空気が読め、察しがいい人間だ………。

受け入れ難くても問題ない。


………ドラゴさん……ですよね………?



「ぬぅぼぉ〜♫♫」



僕がドラゴさんに気づいたのが嬉しかったのか、明るい声で声を上げるドラゴさん。

とりあえず、僕の予備のシャツを着させる……うん。ワンピースみたいで……ギリセーフだろう。


さて、よくよくドラゴさんを確認する。

以前は人の形みたいな人参だったけど………もう完全に人型だ………。


背丈は僕の膝より少し高く………顔は……幼いなりに整っていて……正直可愛い。

薄緑の髪が腰まで伸びて……頭のてっぺんに双葉。

それが、ドラゴさんが人間でないことを証明している。



「はぁ〜。ステータス!」


==========================

名前:ルーク

年齢:12歳

MP: 5/40

状態:健康

称号:ドラゴの保護対象者

スキル:マンドラゴラ Lv.4(61/80)

    ▶︎マンドラゴラ耐性 Lv.MAX

    ▶︎MPを7使用してマンドラゴラ召喚

     ★レベルアップボーナス MP 30%減

    ▶︎ドラゴさんのマンドラゴラ収納(52/80)

     ★(new)50株収納ボーナス:擬人化

    ▶︎マンドラゴラ砲(威力52/80)

==========================



うん………ツッコミを入れていこう。

今のドラゴさん………〝50株収納ボーナス:擬人化〟だよね。

………擬人化……ってそういう意味だったのか………。


まぁ、まだ良いよ………称号欄の〝ドラゴの保護対象者〟って何?

〝保護者〟じゃないの? ……よりによって〝保護対象者〟?

僕が護られるの?

………た、確かに……ドラゴさんより戦闘力ないけど……。


ちょっと酷くない……ねぇ、酷くない!?

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る