第21話 ななかけるなな

 ハルミはこっちの世にきた。そして計算をしていた。


 春泉「七かける七で、いまから四十九日めにきまる……」


 ここにきて最初に案内の人に説明をうけた。何がきまるのかについてもくわしく聞くことができたから、ハルミは少し安心していた。


 春泉「でも、ほんとにいけるのかな……」


 どちらにいけるか。そんなの言わなくたって……。


 春泉「もし落ちたらどうしよう……まだ生きてたほうがよかったってなる……」


 ハルミはあの世の中に見切りをつけた。それが正しかったのかどうか。


 春泉「奥にいる人? むずかしそうなカオしてた……でもきまるんだよね……」


 その後のことはハルミしか知らない。むこうにいるみんなにも伝えられない。

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