16
side. Kentarou
「あァッ…んう…!」
今度は中指も加え、中へと突き進む。
思ったよりソコはすんなり二本の指を受け入れ、
ヒクヒクと収縮してみせた。
「すごっ…中、熱いね…トロトロだ…。」
「ばッ…言う、な……!」
腸内はとても熱く蕩けていて。
ローションと体液が混ざり合って、溶かされそうな感覚になる。
「あっ、あ……ッ…!」
オレを受け入れる為に、指でその動きを再現して挿入を繰り返すと…それに合わせて喘ぐ先輩。
既に肘を付き、ベッドへと崩れた先輩は涙を流し。
口からはだらしなく唾液を伝わせ…
それにも気付かずシーツを握り締め、乱れていった。
更に中を入念に解していると…
「ッ……あアァッ…!!」
ある一点を指が掠った時、先輩が驚くほどの奇声を発して。
よく見れば、萎えて下を向いていたはずの性器が緩く勃ち上がり…
先っぽから、たらりと透明な蜜を零している。
「ここ…?」
もう一度同じ場所を強く擦れば。
先輩は火が点いたように悲鳴を上げ…身体は魚みたいにビクビクと飛び跳ねた。
きっとコレが、前立腺と言うヤツで。
男同士の“セックス”を成立させる為の…云わば性感帯。
「あっ…いや、だ…そこ、おかしっ───アァ…!」
口から漏れる声では拒んでいるクセに。
身体は正直に反応してる。
先輩のイイトコロを突く度に、身体は嬉々として揺れ。あんなに頑なだったソコを惜しげもなく解放して。
オレの指すらも欲しがるみたいに。
中をヒクつかせ締まり、飲み込もうとしていた。
(ヤバイ、マジで欲しい…)
乱れきった先輩の姿に、
下半身は窮屈だとばかりに張り詰めて。
早く先輩の中に挿れてくれと、涎を垂らし暴れている。
先輩もあからさまなオレの異変に気付いたのか。
身体を器用に捻り、手を伸ばすと…オレの下半身の膨らみへと指を滑らせてきた。
なんて小悪魔なんだ、先輩ってば…。
「いいぞ…もう…」
もしかしたら指では物足りないのかもしれない。
…そんな都合良くは、いかないだろうけど。
どうせなら先輩にも欲しがって貰いたいから。
指を一気に抜き取って、先輩を横たえ組み敷く。
覚束ない手でも速やかに、完勃ちした自身へとゴムを装着して。
細くしなやかな両足を持ち上げ一呼吸。
それから竿を支え、薄紅色の蕾に宛てがった。
先がピタリと触れた途端、ソコはヒクヒクと誘うよう、花開く。
「挿れるよ、先輩…」
こくんと頷いたのを視認して。
先端で濡れた花弁を掻き分け、門を抉じ開ける。
「くっ……アァッ…―!!」
指とは比べられない程の質量に、
ソコは途端にガードが堅くなる。
しかし…一度解された秘部は、オレの肉を欲するようにふやけていて。
少しずつ着実に、オレを受け入れ始めていた。
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