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side. kentarou





「なっ…ちょ、まっ…」


「待てないよ…」




“オレを…受け入れてくれるんでしょ?”


そう、耳元で囁けば。

先輩の抵抗はピタリと止まる。



そのまま下着ごとズボンを下ろしたなら。

もう隠すモノなんて何もないんだ。







「キレイ…先輩の、すっごく可愛い…」


「ばっ…みる、な…あッ…!!」



間も与えず、半勃ちのソレを緩く握り。

ゆっくりと上下させる。



最初こそ嫌悪感を出していた先輩だったが、徐々に刺激に飲み込まれていき…。


無意識に腰を、揺らし出していた。




その色気といったらハンパない。






ゴクリと喉を鳴らし、オレはゆっくりと顔を先輩のソコに近付ける。


気配を察した先輩は、肘を付いて上体だけを起こした。







「な、にする、気だ…?」



答える代わりに、じっと不安そうな瞳を見つめ。

オレは舌を出し、蜜を湛えた昂る先端を…


ペロリと舐め上げた。







「なッ…汚い…!!」


流石に自分の性器を舐められたのには驚いたのか、

戸惑いを露わにする先輩。


どうしようかと一瞬迷ったが、今のオレは欲に勝てず。



一気に根元まで口に含んだ。






「ああッ───…!!」



電気が流れてるみたいに、先輩の身体が痙攣する。

口内のソレまでもが伝染して大きく波打ち…質量を増していった。






「ふッ…うぅ…!」


たまらずベッドに崩れ耐える先輩。

オレはそれをしっかり聴覚で堪能しつつ、口内で数回扱く。


それから竿に舌を這わせ、また滲み出した先走りを強く吸い上げると…また口の中にすっぽり収めた。





オレだって、手探り。


男の勘を頼りに試行錯誤しながら、先輩の敏感なとこを夢中で攻めたてた。








完全に勃ち上がった先輩の性器は、それでも可愛らしいサイズで。

体毛だって薄いから、ソコも極めて綺麗な色をしている。





オレのとは比べものにならない位、鮮やかな桃色。

このまま食べてしまいたいほどに、嫌悪感も無く。


むしろ甘い…




暫く口内で堪能していると、先輩の身体がカタカタと震え始める。


きっともう、限界が近いんだろう。






そう思って口で最後までシてあげようと、更に根元まで飲み込んだ時。





「もっ…止めよう…こんな…おかしい…」



涙と汗にまみれた顔は、不安で揺れていて。

オレは仕方なく行為を中断す。


視線を合わせれば、気まずそうに逸らされてしまった。





「おかしい…?どうして?」


顔を覗き込んで問い掛けると。

先輩は堰を切ったように、ボロボロと涙を零した。






「…男、だから?」


「ち、違うっ…!」


「じゃあ…おかしくなんてないよ?」



両手で顔を包み、向き合う。






「先輩は、オレの事…好き?」


「っ……!!」


「オレは好きだよ、先輩の事。好きだから…繋がりたいし、触れたいって思ったら…ヘンかな?」



涙をこらえ、首を横に振る先輩。

しばらく黙っていたら、先輩の方から口を開いた。

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