つまらない

@sad_I_bolu

何かが壊れていく

小学校の頃、みんなから避けられていた

友達も少なかった、小学校と中学校が近かったので、ほとんどみんな同じ中学校だった。

学校に馴染めず休みがちになり、一日中引きこもった、そんな中ゲームをする様になっていった、人と話さなくなった自分が唯一人と話す場所だったその人は優しく毎日ゲームをした

所がある日ゲームに来なくなった連絡も来なかった、正直寂しいより怖かった、自分が嫌われたんじゃないかとか悲観的に考えていたから

でも現実はもっと無慈悲だった

1ヶ月くらいして突如連絡が来た

その人の親からだった

連絡が来なくなったあの日事故で亡くなったそう

初めて大切な人を無くした日でもあった

悲しくあり寂しくもあったでも、涙は出なかった、むしろ無慈悲な世の中、自分から全て奪っていく神に苛立ちを覚えた

当たり所のない苛立ち戻って来る事のない友達

それからしばらくゲームはしなくなった

その代わり家が近いので小さい頃よく行っていたおばあちゃんの家によく行くようになった

引きこもるのも良くないしおばあちゃんと買い物などして過ごしていた

ある日家に居た自分の親に一通のメール が届い「助けて」

すぐに駆けつけて救急車を呼んで緊急搬送された

そっから約半年おばあちゃんは入院していた

正直この時の事はあまり覚えていない

ただ、不安で押しつぶされそうだった事だけは覚えている

おばあちゃんは次第に回復し後2週間くらいで退院できる所まで回復した

良くなってきたこともあって大病院から小さい病院に転移する事になった

転移して5日目の事だった、その日はものすごい大雨で外に出れず数ヶ月ぶりに見舞にいこうとしたがいけなかった

14時頃母親の元に電話がかかって来た

雨の音で近くにいるのに何を話しているのか分からなかった

だがものすごく嫌な予感がした、予想は的中した

神はまた自分から大切な人を奪っていった

その日自分の中のなにかにヒビが入った

そこから毎日ゲームに現実逃避する様になり

更に家に引きこもるようになった、いない友を求めて

ゲームで新しい人に出会った、お互い毎日長時間ゲームしていた事もあり気があった

一緒にゲームをやり始めて2ヶ月くらいして

連絡先を交換してくれと言われ断ってしまった

失うのが怖かった、いなくなるのが嫌だった

だけど毎日言われて押し負けたでも、結果的に交換した事によって更に仲良くなった、その人に勝手にグループチャット入れられたりした

でもそれがきっかけ色んな人と関われた

だがそんな楽しい日々は続かなかった

グループで揉め事が起きたのだった

やってもいない罪を着せられみんなから敵視された、そしてグループは2つに別れた

人数は減ったが、本当に自分の見方だけがいるグループになり嬉しかった

そっから毎日は1番楽しかった

だが、やはり神は俺の幸せを壊しに来た

1人2人と抜けていった今じゃもぬけの殻になった

また自分の中で何かにヒビが入った

でもそんな楽しかった場所をくれた人、Hくんは一緒にいてくれた

Hくんのフレンドともゲームしていた事もあって、グループがもぬけの殻になっても寂しくはなかった

でも仲良くなるに連れて恐れていた事があった、

仲良くなりたいが故に気づいたら自分を嘘で上塗りしていた、嘘がバレて関係が壊れるのが怖かった

今じゃもう嘘の俺が本当の自分だけれど

そんな自分に更に神は追い討ちをかけた

Hくんの次に仲良かった人が消えた

グループに残った人全員ブロックされ

アカウントが消えたのだった

最初は理解が追いつかなかった

理解するにつれ悲しくなった

どんなに仲が良くても終わりは一瞬

俺の中で何かが壊れた

俺は心の底から笑えなくなった

やりたい事もない将来の夢もない

やってることに理由もない

楽しかったHくん達とのゲームも何も感じない

つまらない 面白くない

だからと言って何もしていないと消えてしまいそうで

でもH達に心配はさせたくないだから、

俺は更に嘘で固めた、楽しんでる俺を演じる事にした

何故心配かけたくないのかも

分からない

だけどやらなきゃいけない気がする

だから俺を演じる

演じる内に完全に自分は消えていった


嘘の俺じゃ本当の自分の事が分からない

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

つまらない @sad_I_bolu

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る