事実は小説より奇なり
栄養剤りぽべたん
第1話
「なぁ、レアカード欲しくね?」
友達の一言で始まった。
実際当時某TCGが始まった頃で、まだコピー対策も取られておらず、そんな知識もない小学生の俺は
「でも金もないしかえないよー」と言ったところ
【バレなきゃ犯罪じゃないんですよ…】
という友だちの一言でコンビニへといった。最初はちゃんと買って、そこからパックがなくなって補充されてから実行に移して、即バレた。
店員のお姉さんに万引きしたパックをムキムキしていたところに
「ねぇ、お店の商品持っていったよね?」と大学生くらいかな?お姉さんに言われたことを未だに覚えている。
「ちょっとついてきてくれるー?」そう言われ案内された場所はバックヤード。
そこで友達と「やべーよやべーよ…」なんて言ってる間に警察が。
当時はまだ○○ハラスメントという言葉も流行っておらず、警察署に案内された後に警察のおえらいさんに「万引きは悪いことかね!?んん!?」
と言いながら首を締められたのを覚えている。
ぐえーと鳥を締めた様な声を出しながら一番端の席にいた僕だけが
「わ゛る゛い゛ごどでずぅ…」と言って、そこから事情聴取へ。
他にも一緒に万引きした友達はいたのに不公平だとも思いながら、あーあ、こんな事しなきゃよかったとも思った小学三年生。
ブラッ○・デーモ○ズ・ドラゴンのキラカードはいまだに手元にある。
そのうちの一人はもう自殺してしまいもう二度と会えないし。一人は色んな事をやらかしてムショにブチ込まれている。
ムショにブチこまれた方はともかく、自殺した友人とは最後の最後まで親友でいたつもりなのに何も言わずに彼は逝ってしまった。
葬式で流れた彼が生前ハマっていた音楽を聴きながら、俺は今日も寝るのであった。
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