第3話 異世界生活をスタートしました


……前回のあらすじ



異世界転移した場所は

お菓子の存在がなかった。


ショックを受け、うなだれてしまったが、

ある事をひらめき、何とか持ちこたえた。


そして…今、私は住処等を取得する為、

役所にいる。


そう…住民登録する為に!!


住民登録をしたら、ここに住めるし、

なにより働ける。



働けるのなら…私の野望が実現できる。


私の野望は…

この世界にお菓子を存在させる事!


存在しないのなら、

自分で作ればいいじゃない。


その作ったお菓子をここの住人達に渡せば。



住人達がお菓子を気に入ったら、

住処でお菓子を販売すれば、

私の野望は達成。


「オキニスさん、何から何まですみません。

ありがとうございます。


本当に良い人だよ

…見知らぬ人間に対しても

親切にしてくれるなんて…


うぅ~…今まで男性に優しくされた事ないから…目頭が熱く……


オキニス「いえ、まずは最初に住む場所を見つけないと…それと住民登録が2種類ありますが、どちらにしますか?」


「…2種類?」


オキニス「ええ、住民登録の種類が

2つありまして、


1つは元の世界に戻るまでの期間で

登録する物と、


もう1つは元の世界に戻らず 

永久に登録する物があります。」


へぇ~…なるほど、

異世界の人に対して優しい対偶…



それじゃあ…


「じゃあ、私は元の世界に戻るまでの期間で

住民登録をお願いします。」


…いつ戻れるか分からないけど

きっと探せば方法は見つかる!


元の世界には親友や母さん…

美味しいお菓子が待っているから


オキニス「……分かりました。では、こちらの紙を書いて下さい。」


……?一瞬、表情がなくなって

見えたような…


気のせいだよね。私の見間違えだよね。


「はいっ」


……渡された紙は茶色っぽい色で

表面がザラザラしている。


いかにも異世界っぽい。

でも文字はどうやら、

日本語と似て読める。


よかった!文字まで理解できて…

では、スラスラ~と書いてっと!


「お願いします!オキニスさん」


オキニス「ありがとうございます。

受付に渡しに行きますね。お待ち下さい。」


紙を受け取り、オキニスさんは、

受付さんの方に紙を渡した行った。



あっ…ここの受付さん可愛い。

薄い桃色の髪に赤い瞳、

同年代かな…仲良くなりたいな…


…と受付さんとオキニスさん2人を

眺めていたら…


受付さん私の書いた紙を見て、

驚愕、そしてオキニスさんの顔を

交互に見た。


……えっ…何か不味い事を書いたんだろうか

私……。もしかして年齢だろうか…


正直に25歳って書いちゃったし……。

嘘でも10代にしとけば良かったかな。




ただ、受付さん落ち着きを取り戻し、


受付「……承知しました。

こちらでちゃんと登録致します。

ではそちらの方に、この紋章を

お渡し願います。」


オキニス「ありがとう。頼むぞ。」


……おっ…話し声は聞こえないけど

なんとか…雰囲気的に大丈夫そう。


やり取りが終わり…オキニスさんが

私の元に戻ってきた。


オキニス「お待たせしました。真澄

住民登録が完了しました。あと、

この紋章はここの住人の印となるので、

肌身離さず、持っていて下さいね。」


「ありがとうございます。

オキニスさん。分かりました。」



渡された紋章は濃い赤色の布地に

金色の刺繍が施され、キラキラ輝いていた。


…よし…これで住民登録できた事だし…


元の世界に戻るまで、

お菓子をいっぱい広めるぞー!


野望を心に誓い…

こうして、私の異世界生活は、

スタートした。

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