第9話 消費税の益税問題
一度は聞いたことがあるけどよく分からない、この益税。まあ、益税というからには誰か税金で得してるんだろう、みたいな?
益税という言葉を聞いた人の多くの反応は「けしからん!」かな? 特に年寄りほど。よく解ってないくせにね。
ここから先はとりあえず前回の話を読んでから進んで欲しい。前回の設定を使うから。
まず、消費税はその全額負担は最終消費者、つまり一般国民だ。しかし、国に税金を納めるのは一般国民ではなく、一般国民から消費税を預かったお店Aだ。しかし、この先に益税が生じる仕組みがあるんだ。
お店Aが一般国民から預かった消費税をきちんと計算して納めないでも良いと言う法律がある。その仕組みはいくつかあるけど、簡単に影響の大きい方だけを話そうと思う。
実は全ての事業者が皆から預かった消費税を納めているわけじゃないんだ。小規模の事業者にはその負担を軽減する等の政策目的で、免税制度が設けられている。今で言えば売上が1,000万円以下の事業者だ。サラリーマンと違ってもらったお金にかかる原価や経費が一定じゃないから、別に1,000万円売り上げたから消費税100万円が丸々得するというわけじゃないけど、数万円から数十万円はお店が納めないで済んでいる消費税が発生することになる。まあ、その分には所得(法人)税は課税されるから、実際には全額が税金としてとりっぱぐれるわけではない。
前話の例で言えば、お店Aは仕入れ先Bから商品を仕入れた時に70円の消費税を払っている。払っていることにしていいというのが今の法律だ。解り
しかし、よく見てみると、この話には事業者Cも存在する。もしもCが課税事業であれば、Cは消費税30円を国に納めているから70円が丸々国の損になるわけではない。
しかし、財務省(旧大蔵省)はこれを当初から問題視していた。そして、
実は諸外国に比べ日本の消費(付加価値)税はうまく運用されていた。その理由が、単一税率とインボイスの不適用であった。しかしその前提が壊れることにより、新たな問題が発生する。
これも矢指以外が話しているのを聞いたことがないが、この益税問題、インボイスにより国が得する制度になるのだ!!
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