第8話 消費税は誰が納めているの?
さて、皆さんは消費税を払っている。税金を負担している。しかし、皆さんは消費税を国には納めていない。お店で払っているだけだ。では、一体誰が納めているのか?
簡単に言うと、物を買って消費税をうけとったお店が、皆様の代わりに国に納めているのだ。まあ、お店からしてみると、みなさま様の負担する消費税を預かっている状態だ。
では、千円のものを買って、お店Aに消費税を100円預けた場合、お店Aは国に100円を物を買った人の代わりに国に収めることになるのだろうか?
実はそうはならないんだな。お店Aが売ったものは、お店Aも別の人Bから仕入れている。その時にはお店Aもその仕入れの時に消費税を払う必要があるんだ。千円で売ったものを、700円で仕入れた場合、消費税は70円。つまりお店Aはお客さんから消費税を預かる前に、仕入先Bに消費税を70円預けていることになる。
この場合、お店Aとしては消費税を国に納める時に、お客さんから預かった消費税100円から、自分が預けた消費税70円を引いた差額の30円を国に収めることになるんだ。
勿論仕入れ先Bも同じことで、700円で売ったものを300円で他の事業者Cから仕入れた場合、預かった消費税70円から支払った消費税30円を引いた差額の40円を国に収めることになる。
と、まあ、こんな感じで消費税は最終的に事業を行なっていない一般国民(消費者)が払った100円だけが総額として国に納められる仕組みとなっているんだね。
つまり今の例だと、それぞれの事業者が、
A 30円
B 40円
C 30円
合計 100円
が国に納められることになる。なを、話を単純にするためにCは商品をどこかで拾ったか何かしたものとし、仕入れにお金は掛かっていないと考えてくれ。
いずれにしても、こんな感じで皆様がお店Aに支払った(預けた)消費税100円はお店等ABCがそれぞれ納めた合計が100円になるような仕組みになっているんだね。
今回は完全にお勉強だけで終わってしまったけど、次回は実はそうはなっていないという話をしたいと思う。いわゆる益税問題についての話をする予定です。
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