多才な子供④
それからゴーディはすべてにおいて完璧であろうとした。彼は半狂乱の状態で、赤い目はメラメラと燃える炎さながらすべての文字を吞み込み、記憶し、机に向かったままいくつもの日の出を迎えた。そして彼は叫んでいた。
「さあ、この目よ! 目よ! たくさんのことを見て、たくさんのことを覚えろ! それでたくさんの誉め言葉を貰って、僕を育てたお母さんがすごかったんですって言うんだ」
武芸も、礼儀作法も、いろんな知識も必死で覚えた。
とりわけ魔術の才能は抜きんでていた。
これにはゴーディの
「坊ちゃま、一体どうなさってしまったのですか。まるで何かに追われているような猛勉強ぶり。その姿勢は素晴らしいですが、行き過ぎると身体を壊しますぞ」
「壊れないよ」
ゴーディは、赤い目をギラギラさせながら言った。
「僕はツイてるんだ。あの日以来何をしても上手くいく。まるで運が僕に味方しているみたいだ! 」
「あの日とは?」マジスターが聞いた。
「僕がお母さんのために賞賛をみんなからごっそり頂くと決めた日から。でも、お母さんには言わないで、お願い」
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