第556話 苦い思い出

 プックリと立ち上がった先っちょに、キスをしたら〈サトミ〉が大きな声をあげてしまった。


 「あぁぁぁ、そんなとこダメっ。〈サトミ〉はもうダメだよ」


 〈サトミ〉は「フー」「フー」と荒い息をして、両手でおっぱいを隠してしまっている。


 「おぉ、〈サトミ〉。もうダメなの」


 「うん、〈タロ〉様。思っていた以上に強烈なんだよ。〈サトミ〉はもう耐えられないんだ」


 「えっ、耐えられないの。くすぐったいのか」


 「違うけど、答えないからね。その代わり、〈タロ〉様にもしてあげるよ」


 〈サトミ〉はスッと僕から抜け出し、股の間に滑り込んで僕のズボンのベルトを外してしまった。


 「おっ、〈サトミ〉。何をするんだ」


 「へへっ、〈タロ〉様に気持ち良いことをしてあげるの」


 〈サトミ〉は、パンツを少しずらして動かし始めた。

 上半身は裸だから、〈サトミ〉のおっぱいが手の動きに合わせてブルブルと上下しているぞ。

 あぁー、こんなの一瞬だよ。


 僕は〈サトミ〉に上着を剥(は)ぎ取られて、上半身はシャツ一枚にされている。

 上着は汚れてしまったので、〈サトミ〉が洗ってくれるらしい。

 お腹に付きそうな反り方だったのと、タイミング的にそうなったんだ。

 一部は僕の顔にもかかってしまった。

 これは苦い思い出になるな。


 「〈サトミ〉だけ裸はズルい。〈タロ〉様も脱いでよ」


 「えぇ、狡いのかな。まあ、良いけど」


 僕がシャツを脱いだら、〈サトミ〉が胸に飛び込んできた。


 「うん、うん。〈サトミ〉はやっぱり〈タロ〉様に、抱きしめられるのが大好きなんだ」


 〈サトミ〉のおっぱいが、僕の胸に押し付けられて真球が歪(ゆが)められている。

 だけどすごく柔らかいぞ。

 それなのに弾力もある。

 〈サトミ〉のおっぱいは、少し不思議なおっぱいだ。


 「〈サトミ〉は、抱きしめられるのが好きなのか」


 「前にも言ったけど、〈タロ〉様は覚えてないの」


 「えっ、もちろん覚えているさ。僕も〈サトミ〉を抱きしめるのは好きだよ」


 「あはぁ、また一緒なんだ。嬉しいな」


 おっぱいがもう触れないから、僕は〈サトミ〉のスカートたくし上げて、ショーツの中へ手を入れた。

 〈サトミ〉のお尻は、おっぱいよりさらに弾力がある。

 プリプリだよ。


 「うっん、もう、〈タロ〉様は。今度はお尻なの。そんなに〈サトミ〉を触りたいの」


 「うん。ものすごく触りたいんだ」


 「もう、〈タロ〉様だから良いけどさっ。また、元気になっているよ。もう一度出す」


 おぉ、僕の回復力も捨てたもんじゃないな。

 グルグルじゃないけど、これなら早さを補(おぎ)って何とかなりそうだ。


 「あっ、いや。もう充分だよ」


 「そっか。辛い時は、何時でも〈サトミ〉に言ってね」


 「うん、そうするよ」


 しばらく〈サトミ〉を抱きしめながら、お尻をモミモミしていたら。


 「はぁん、〈タロ〉様。〈サトミ〉はもう限界だよ。お部屋に帰るね」


 「限界なの」


 「そう限界なの」


 何が限界なんだろう。

 もう夜も遅いから、眠気が限界なんだろうか。


 〈サトミ〉は僕の返事を待たずに、アッと言う間にスリップと上着を着てしまった。

 着るのが早過ぎて、全く余韻(よいん)がないな。

 結婚したら、こういうことはもっとエッチぽくするように改善してもらおう。


 「戦いから帰って来た時より、〈タロ〉様のお顔は緩(ゆる)んできたね。〈サトミ〉はキリっとした怖いお顔より、今の緩(ゆる)んだ〈タロ〉様の方が何倍も好きだよ。でもね。これ以上エッチなことは、もう少し待っててね」


 〈サトミ〉は、僕にチュッとしてニコニコしながら部屋を出て行った。

 僕は〈サトミ〉のおっぱいを見て、だらしない顔をしていたんだろうか。

 自覚があり過ぎるな。

 エッチなことが出来ると思って、崩れるようないやらしい顔をしていたんだろう。

 きゃっ、恥ずかしい。


 初夜の時には、明かりを消して暗くして貰おう。

 明るい所で顔を見られるは、嫌なんです。



 とうとう冬休みも、後数日になってしまった。

 とてもとてもとても悲しいよ。


 今日の午前中は、許嫁達とショッピングだ。

 服に鞄に靴にアクセサリーと、何軒もお店を巡(めぐ)らされた。

 疲れたけど許嫁達の良い笑顔が見れたので、これはそれで良いんだ。


 許嫁達の言い分だと、こうすることで僕の精神状態が良く分かるらしい。

 僕の精神状態は、八割は回復しているってことだ。

 興味のないことにつき合わされて、お金を散財させられても、それほど怒りの波動がなかったらしい。


 僕から出る波動を感知出来るのか。

 それはもう超能力者だろう。

 ホントかよって思う。


 午後からは、〈クルス〉と屋根裏部屋でイチャイチャするとしよう。


 急な階段を昇る時に、鞄を手から落としたため、〈クルス〉が僕の目の前で屈(かが)んでいる。

 急な階段で屈んでいるから、〈クルス〉のスカートの中が今にも見えそうになっている。

 ただ、それほど短いスカートを〈クルス〉は履いていないので、ギリギリ見えてはいない。


 それでも〈クルス〉の白い太ももを、じっくりと目の前で見たから僕の心はもうビンビンだ。


 部屋着に着替える時も、〈クルス〉はお尻をピョコっと突き出している感じがした。

 わざとじゃないと思うけど、小振りなお尻を両手でガッと握り〈クルス〉を背後から襲いたくなってしまう。 

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