第10話未来対マスコミ

そんな時、会社の帰りにマスコミに

捕まった未来。


「あなた、桜庭さんの彼女ですか?」


「私が、どうして答えなくちゃ

行けないんですか?」


「でも、レストラン行きましたよね?」


「だから、どうして、あなたに...じゃあ

あなたは昨日、何をしてましたか?

さぁ答えて下さい!」


「......」


「ねぇ、この人、ちょっと変わって

るね?」


「本当だな!」


「桜庭さんの彼女って、ガセじゃ

無い?」


「桜庭さんに釣り合わないよね!」


「帰ろ!帰ろ!」


とマスコミは、引き上げて行った。

それを見ていた五月達


「あちゃ~未来、やっちゃったね?」


「何を?」


「相手はマスコミだよ!又、変な事

書かれるよ!」


「書くのは勝手、読む人が信じるか

信じないか、でしょう?」


「でも桜庭恭介の彼女ってバレたら

ファンの人達が怒るよ~」


その頃テレビ局

覚悟を決めて外に出ようとする

peaceのメンバー達。


「あれ?マスコミ1人も、居ないよ!」


「えっ!どういう事?」


「恭介、何か言った?」


「いや、何も!」


(ひょっとして未来、やっちゃった

かな?)


恭介の予感は的中していた。

その日、未来と会った恭介は

聞いてみた。


「未来、今日マスコミの人に何か

言った?」


「うん、どうして私が答ないと

いけないのか聞いたよ?

私にばっかり、聞いて来るから

反対に聞き返したよ!どうしたの?」


(やっぱり!)


「あっいや!未来らしいなって

思って、又連絡するよ何処か

行きたい所、考えてて!」


(やっぱりやってたな、来週の週刊誌が

恐いよ!)


そして、週刊誌の発売日


「うわっ!最悪!」


メンバー達が


「どうした?どうした?」


と、やって来る。


「これ見て!」


「うわっ!最悪じゃん、何これ!」


紙面には

[逆ギレ女M、記者の質問に質問返し!

恐い女!]

等々、色々、書かれていた。


「おい、恭介これ未来ちゃん見たら

又、キレるぞ!」


「大丈夫!未来、週刊誌読まないから!」


「何を読んでるの?」


「歴史関係ばっかり!」


「さすが~おたく歴史女!」


「みんな失礼だぞ!まぁ合ってる

けど」


笑うpeaceのメンバー達。

でも未来は五月達から、その週刊誌を

見せられた。


「未来、書かれてるよ!」


「何?これ!私、出版社に電話

する!」


「止めときな!もっと、ひどく

書かれるだけだよ!」


「恭介さんだって、そんな事

されたら困るよ!」


「そうか?」


(桜庭さんて、大変な世界で生きて

いるんだな?)


未来は、そう思った。

ある日、又五月達が週刊誌を持って

やって来た。


「未来、これ!」


[熱愛!peace桜庭恭介、共演女優と

お泊まりデートか?]


と言う見出しだった。


「未来、これ大丈夫?」


「大丈夫ですよ!桜庭さんは、そんな事

しませんから!」


「信用してるんだね!」


「でも恭介さん、モテるよ?」


「大丈夫です!」


そう、こんな未来だが心を許した人は

とことん信用するのだった。

その夜、恭介から電話があった。


「未来、週刊誌見た?」


「うん、五月達が持って来たよ!」


「あれ、違うからな!打ち上げに

行く所を、さも、そんな風に

書かれただけだからな!」


「桜庭さん、私ちゃんと信用して

ますから大丈夫ですよ!」


「ありがとう、未来!」


(こういう所なんだよな~

未来の良い所は!)


益々、惚れ直す恭介だった。

そして時間が合うとデートを

重ねて来た。


「今日は時間たっぷり有るよ!

何処に行きたい?」


「言って良いんですか?」


「いいよ!」


「善光寺と日光東照宮に行きたい

です!」


(ポッカン?)


「あの~未来、ディズニーとかじゃ

無くて?」


「はい!」


「了解!行きますよ!未来姫!」


「フフフ」


車を走らせ、まず善光寺に着いた

2人。

立て看板を読む。


「未来、この下に入って一週

廻ると、御利益が有るんだって!

願いも叶うかもな!行ってみる?」


「はい、行きます!」


下に入ると何も見えない真っ暗

だった。

太い柱の回りを一週廻るみたいだ。

廻りだすと未来が


「桜庭さん、居ます?」


「居るよ!未来の後ろに、心配

しなくていいよ!」


(未来にも、こんな所が有るんだ?)


(桜庭さん頼もしいな!)


と思う2人。

外に出ると目が、チカチカした。


「真っ暗だったな~」


「本当、何も見えなかったですね?」


「未来、何をお願いしたの?」


「それを言っちゃうと、御利益が

無くなります!」


「そうだな!」


(俺は未来と結婚出来ます様に

と願ったんだけどな!)


(私は、将来、桜庭さんの

お嫁さんに、なりたいですって

願ってしまった)


そんな事を知らない2人は又、車を

走らせた。

次は日光東照宮だ。

到着。


「ここ、テレビで見て1度

来たかったんですよ!」


「見ざる、聞かざる、言わざる

だね?」


「はい」

2人は見て廻る。


「凄いですね、昔の人は、こんな

物を作るなんて!」


「本当だな!今みたいに機械も

無いのに凄いよ!」


「その、凄い時代を信長様は生きて

たんですよ!」


(出た~久々の信長様~)


「そうだな、信長様は凄いよ!」


恭介は話を合わせた。

そして時間も時間なので家に

帰る事にした。

家に着くと未来が


「お茶でも飲んで帰りますか?

運転、疲れたでしょう?」


と言ってくれたので家に上がった。

未来がコーヒーを入れてくれた。


「なぁ未来?この戦国武将、

織田信長は、いつまで貼ってるの?」


「えっ!ず~っとですよ!」


「そんなに、まだ信長様が好き?」


(俺、この世に居ない人に

ヤキモチやいてる!)


「はい」


「俺とどっちが好き?」


「あ~信長様は今は、もう憧れの

人ですよ!桜庭さんは今、1番

大好きです!」


「本当に?」


「私、嘘は言いません!本当ですよ!」


(やったぜ~)


「じゃあ未来、付き合って、もう

長いんだし俺の仕事が落ち着いたら

結婚する?」


「桜庭さん、男らしく無いですね!

もっと男らしく、プロポーズして

ください」


(うわっ!こんな時に、何時もの

未来が出て来た!)


「未来、俺のお嫁さんに、なって下さい。

未来の身体と信長様の半紙だけで

嫁いで来い!」


「桜庭さん、ありがとう!

喜んで嫁ぎます!」


「やった~今日は何て日だ!」


(うん?どっかで聞いた事あるな?

まぁ、いいか~)


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