二人の勇者 性別自由

男2人を想定していますが、男女でも女二人でも構いません

キャラ一覧

レイ

シオン


シオン「そこをどけレイ!!魔王に止めを刺せないだろ!」


レイ「やめるんだシオン」


シオン「知るかよ!てめぇのケツの青い理想論なんざ聞きたくもねぇ。魔族は人間を殺す。全滅させない限り平和は来ない。わかってるだろ?」


レイ「それでも、僕は共存できる道を探したい」


シオン「無理だな。そんなもんあるはずがねぇ。そんなきれいごとを受け入れられる程、人間の恨みは浅くねぇ!」


レイ「わかってる……だけど」


シオン「ならそこをどけ!!魔族の回復力は尋常じゃない。こうして言い争ってる間にもヤツの身体は修復されていく。早く殺さないと俺たちも死ぬぞ!」


レイ「これ……何かわかる?」


シオン「……何が言いたい」


レイ「幹部の人達も同じものを持ってたんだ。このブローチ」


シオン「だから何だってんだよ!んなもんどうでもいいだろうが!」


レイ「よくない!!」


レイ「最後の一撃、僕が彼の胸を貫く直前。守ったんだよ魔法で。最後の力ふり絞ってブローチだけをさ!大切なものなんだよ。大切だと思える心があるんだよ。だから!!」


シオン「だから?分かり合えるってか?共存できるってか?何度言えばわかる。んなもんは無理なんだよ。俺は親父を殺した魔族を許せねぇ。お前だってお袋を殺されてんだろうが……」


レイ「恨みが無いって言ったら噓になるよ。でも、僕はこれ以上殺しあうのは嫌だ。恨みの連鎖は誰かが断ち切らなきゃいけない。だから僕は赦す勇気を持つよ。それが僕の勇者としての在り方だから」


シオン「そうかよ。俺には無理だな。そんなに強くなれねぇ……」


レイ「そんなことないよ。僕はシオンの優しさを知ってる。シオンは人の痛みを誰よりも分かってあげられる強い人だ。僕なんかよりずっと強い。だからきっと乗り越えられる」


シオン「……馬鹿だなお前は」


レイ「知ってる。でもシオンだってそうでしょ?」


シオン「そうだな。バカは俺もだ……これからどうするんだ?」


レイ「ひとまずそこで死んだふりしてる魔王様とお話でもしようかな」


シオン「そりゃいいな。それじゃ」


レイ&シオン「未来の話を始めようか」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る