とりわけ優れたものを持たない、少し愛嬌に振り回されることの多い平凡な高校生の女の子 双葉。

そんな双葉とは全く違う、どこか不思議で変わった転校生の女の子との出会いを機に、双葉は日常の変化に巻き込まれていく。

双葉の認識が及び、また及ばぬところで動く状況の中、持ち前の愛嬌に親友の心や転校生の彼女を振り回しながらも、双葉はかつて焦がれた『憧れ』によって自身の日常の変化を加速させていくことになる。

周りや、双葉自身をも困惑させていく新たな日常と戦いながら、『憧れ』を手にした少女は今日も一日をのほほんと送るのだった。

これは、こんな堅苦しいレビューとは真逆の、柔らかい描写が織りなす学園ファンタジーコメディである。（多分）

魔法少女に憧れていた少女が高校生になり、懐かしいアニメの劇場版を見てから、物語が動き出します。
絵に描いた世界と現実の境界が交差していき、グラフィジーという現実世界を荒らす絵の世界の敵と闘うことに。
百合的要素を微妙に感じる、著者名と同じような、ほわりとした日常感のある学園魔法ものです。
作品の着地点はまだ見えませんが、奇想天外な方向へ行きそうな気もしたりします。