第31話 クズと王女とメイド
「こ、ここで何をさせようとするの!」
2階には広いベッドがある部屋がある。
これは以前クルナさんとミーシャとユーリと多人数と戦っていた時に、狭いベッドでは大変なだと思って特注して品で、うちの店の常連を半ば脅して急遽納品させたものだ。
まだ一度も使っていないので、新品だ。
ベッドに王女とメイドを座らせ、俺はそこを眺められるソファーに座り、その横にはスタン達が正座で見守る。
「さすがの俺も王女様に
「じゃ、じゃあ、これは何のつもりなの!」
ベッドしかない部屋だから、ここで何をするのかよく分かるだろう。
さらに事前に準備したヌルヌルしたモノじゃ玩具をいくつも用意していて、目の前に広げている。
「言っておくが、俺もこちらのスタン達も何もしない。なんせ、俺達は興奮すらしないからな」
俺自身とスタン達の性欲値は0%。
王女の性欲値は0%なのだが――――隣の赤い数字で200%と書かれたメイドはわりとしんどそうだ。
そもそもだ。
200%であれだけ冷静にいられるのも、数字が
そこで一つ手伝いをしよう。
「っ!?」
「お前ら、親友と言ってたな?」
「そ、そうよ」
「でもお前さんは親友の事、
「どういう事よ!」
「彼女が秘めていた想いを知らないとは、親友とは名乗れないんじゃないか?」
「私はミーナの事なら誰よりも詳しい――――」
「いや、既にお前は俺よりも彼女の事を知らない」
「そんなはずがっ!」
「彼女を見てごらん」
「ミーナ?」
そこには唇を嚙みしめて、目を瞑り、必死に抗っているミーナがいる。
そもそもだ。
性欲というのは何か。
単純に異性を求めるモノだ。
その理由としては、自身の性欲を満たせるのが異性だから。
男は女を、女は男を求める。
だが、世の中には不思議とそうでない人が存在する。
――――それが赤い数字の持ち主だ。
つまり、彼女は――――――生まれながら王女エリノーラに
「や、やめ……て…………おねが……い…………」
「ミーナと言ったな。お前に罪はない。だが、親友であるエリノーラを助けたくないか?」
「助け……る?」
「俺の隣には5人の男がいる。俺がその気になれば、こいつらの
「駄……目っ!」
2人にはレベル6で手に入ったスキル『性欲値条件指定』を使う。
このスキルはレベル2で覚える『性欲値条件変更』に似てるが、全然違う。
まず始めに、効果が無限に続く事。
これは対象に『〇〇時には性欲値を自動的に変更』という状態を付与する事が出来る。
この〇〇には好きなモノが自由に選べられる。
例えば、時間でもよい。朝とか夜とか昼とかそんな漠然としたモノから、お風呂に入るなどのモノで指定できる。
条件指定は対象に3つまで設定出来て、一番使いやすい文言としては『賢者タイムを3回迎えると12時間性欲を0%にする』という文言かな。
他にも『異性のモノを見た時、性欲値を300%に変える』や敢えて『0%変える』なんてのも使える。
特にデメリットもなく、目に入る者全てにこのスキルを付与する事が出来て、これが付与されている者は『性域』が効かなくなるので『性欲値条件変更』と同じ効果を持つ。
2人には『指定』を施す。
『同性の裸を見た時、性欲値300%へ変更するが、300%中に異性の裸を見ると12時間性欲値0%に変更する』。
『賢者タイムを迎えると3時間性欲値を0%へ変更し、3時間経過後、『リセット』と施す』
『上記の性欲値0%の3時間の途中、お互いの同意があれば、『リセット』を施し、性欲値を0%に変更する』
の3つを付与する。
「ミーナ。今日まで彼女に対する我慢をした
「っ!?」
「み、ミーナ? どうしたの?」
「ひ、姫……様…………エリ……ノーラ…………はぁはぁ…………」
「一体ミーナに何をしたの!」
「それが彼女がずっとお前さんに苦しめられたモノだよ」
「私が……苦しめられた?」
「違…………私……は…………」
見るからに
「彼女はずっとお前さんが――――――――」
「駄目っ!」
「――――好きだったんだよ」
「えっ?」
ミーナが恨むように俺を睨むが、決壊が止まらず、隣の王女に興奮が止まらないのだろう。
目を大きく開いた王女がミーナを見つめる。
「わ、私がどうやればミーナは治るの?」
既に決壊を見届けている王女が覚悟を決めたように話す。
「彼女の服を脱がしてやればよい。それで全てが
「…………分かった」
「エリ…………駄……目…………私……もう…………我……慢が……」
「いいのよ。いつも助けてくれるミーナのためなら、私も頑張るから」
そう話してミーナの服を優しく脱がす王女。
豊満な双璧が露になる。
彼女の裸を見た王女の性欲値が0%から300%に変わるのを確認した。
そして、二人は俺達が見守る中、絡み合い始めた。
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