第4話 勇者と王女の初夜(三人称視点)
◆勇者一行◆
「勇者よ。よく来てくれた」
豪華な玉座の間に多くの貴族が並んでる中、顔が真っ白なクレイが王の前に跪く。
「これから魔王を倒す旅に出て貰う。王国をあげて支援させて貰うのでどうか人類の為に頑張ってくれ」
「は、はいっ! 頑張ります!」
「うむ! 今日は早速祝うためにパーティーを開こう!」
貴族達から大きな拍手が起きる。
だが、その中心となる勇者クレイと彼を見守っている王女は優れない表情をしている。
その日の夜。
豪華なパーティーが開かれ、王女の案内で色んな人に挨拶を交わす勇者クレイ。
長時間興味もない挨拶を続けて今まで経験した事がない疲れを感じるが、それ以上に
パーティーが終わり、王様から娘である王女に勇者クレイと共にするように言われるが、二人ともあまり明るくはない。
そんな二人の初夜が始まる。
「ゆ、勇者様?」
「あ、ああ…………王女様。本日はお疲れ様でした」
「そうですわね……えっと…………やります……か」
「え、ええ…………」
二人の表情が芳しくない。
王女が衣服を一つ一つ抜いていき、彼女の美しい身体がどんどん姿を現す。が、勇者クレイの表情が何一つ変わらない。
普通の男なら彼女の美しさに発情して当たり前なのだが、顔色一つ変わらない。
「勇者様……?」
「王女様。申し訳ありません……今日は疲れたようで…………」
勇者クレイが申し訳ないように下を向く。
一緒に視線を動かす王女は、自分の裸を見ても全く変化がない勇者クレイのソレを見て、内心安堵する。
「今日は私も少し調子がよくなくて…………このまま眠ってもいいでしょうか?」
「はい。俺もそうしたいのでお願いします」
二人の初夜は謎の疲れがあり、交わる事が出来なかった。
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