第7話 酒涙雨
洒涙雨、七夕の夜に泣くならば、雨にまぎれて流れ去る夢。織姫は泣く。心を尽くして織った布を、二束三文の品と同類扱いされたのだ。安売り量販店の服を着た輩に何が分かる。若い頃に将来を約束した相手だ、毎回最高の服を着て会うし、いい服を贈る。それなのに。鵲が慰めの言葉もなく橋を引き上げた。
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