初めまして
俺と美咲さんは、着替えた。
「美咲さん、服同じだから変えます?」
「この方が、リアルでいいよね」
美咲さんは、昨日洗濯して乾かした同じ服を着てる。
「じゃあ、それで行きましょうか?」
「敬語はなしだよ。
「わかった。」
俺と美咲さんは、玄関に向かった。
「
「大丈夫だよ。行ってらっしゃい」
まだ、心配だった。
少しだけ星の事が…。
「本当に?」
「うん、片付けしたりしてるから」
「2時間ぐらいで戻ってくるから、月君を借ります。」
美咲さんは、そう言って星に頭を下げた。
「行ってきます。」
「行ってらっしゃい」
俺と美咲さんは、家を出た。
「お酒、飲もうかな。普通で嘘つける自信がない」
「構わないですよ。お店は、いつからですか?」
「明日から、営業だよ」
そう言って、美咲さんと歩く。
「星が、まだ心配すぎます。」
「そうだよね。華と晴海に連絡しておこうか?」
「信じたいんですよね。」
「星君が、もう何かをするようには俺には思えないよ。」
「ですよね。信じてみます」
そう言って、美咲さんとタクシーに乗った。
美咲さんの店についた。
「ワインでも飲もうか」
椎名さんが来るときの為に、グラスは3つとお水を置かれた。
俺と美咲さんは、ワインを飲みだした。
「うまくいくといいね。」
「頑張るよ」
俺は、わざと美咲さんの頭を撫でる。
「月、ナイス」
美咲さんが、褒めてくれた時にお店の扉が開いた。
少しだけ、足取りがフラッとした椎名さんが現れた。
「しーちゃん、ごめんね。呼び出して」
「いや、気にするな」
そう言って、椎名さんは俺の向かいに座った。
「ワイン飲む?って、飲んできたの?」
「ああ、少し」
そう言って、ワインのグラスを渡した。
「初めまして、
「初めまして、
そう言って、お辞儀をした。
「橘さんは、美咲と付き合ったんですか?」
「はい、昨日の夜正式にお付き合いをしました。」
「彼氏いましたよね?」
「はい、昨日の朝きちんとお別れしました。」
「美咲のどこが好きなんですか?」
「優しくて、真っ直ぐで、後見た目も大好きです。」
「へー。美咲を大切にできるんですか?」
「はい。しますよ」
そう言った瞬間、ワインを椎名さんが
「しーちゃん。タオルもってくる」
美咲さんが、席をたった。
いなくなったのを確認して、俺の隣に座った。
「あんたさ、大切にする意味ちゃんとわかってる?」
「詩音をこれ以上傷つけるな。」
「誰が傷つけてるって?それは、あんたでしょ?元旦は、見せつけといて今は美咲が好きとかそんな嘘やめろよ。美咲は、俺にとって大切な人間だから傷つけて欲しくない。」
そう言ってワインをかけられた。
「しーちゃん、何してるの?」
戻ってきた美咲さんは、椎名さんからワインボトルを取り上げた。
「手が滑った。ごめんね、橘さん」
美咲さんは、俺の頭を取ってきたタオルで拭いてくれてる。
「俺は、詩音を傷つけるつもりはありません。大切にしたいのも本当です。誤解を招く振る舞いをしたなら謝ります。でも、きちんと彼とは別れ詩音と向き合ってるのは事実です。」
「だから、いい加減にしろよ。二日前まで、別のやつといた人間が大切にしたい?ふざけるな。さっきも言ったけど俺は、美咲が大切な人間だからお前みたいなやつに傷つけられて欲しくない。」
そう言って、椎名さんは机を叩いた。
「しーちゃん、月は俺を大切にしてくれてるよ。」
その言葉に、椎名さんは怒った。
「庇いたい気持ちはわかるけど、そいつは二日前まで別の人がいたんだよ。俺は、美咲が大切だから、幸せになって欲しいんだよ。だから、こいつだけはやめろよ。」
「どうして?仕事仲間で、仲良くしてるからってしーちゃんがそこまで決める権利ないだろ?」
そう言った、美咲さんの言葉に椎名さんは怒った。
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