カノジョ達は、俺だけを見てくれるんだけれど1人に決められないっ

ケイティBr

第1話 月花

「あれ? まだ起きてるんだ?」


「明日は仕事でしょ……いつ寝るのよ」


――――――――――――――――――――

 深夜12時を過ぎて日付が変わり……

 隣の部屋から月花ツキカがやってきた。

 彼女は黒髪セミロング美少女で、額にある白い一筋のメッシュが特徴的な子だ。

 今のツキカは少しムスっとした表情をしている。

――――――――――――――――――――


「はぁ?」


 ふるふる


「まだ寝たくないって……日和ヒヨリちゃんのことが忘れられないんだ……へぇそうなんだ」


「アンタね。まだ前の女の事を考えてるの? もうあの子は居ないんだよ」


「だからさ、アタシの事をちゃんと見てよ」


 んんっ んー///


「ギュってして、一週間ぶりなんだからさ」


「んっ。ボリュームが足りない? 悪かったわね」


 ガブッ ググっ チューチュー


「ふふっ、痛い?

 アンタが失礼なことを言うから、だぞ♪」


 チュチュ♡ ぺろぺろ ザラザラ


「ごめん。痛かった? でもこうやってアンタにあとを残すの好きなんだ♪」


「そろそろベッドに行こう? 明日は仕事でしょ?」


 ギー カチッ バタン


 ギュ ギュ♡


「やっぱり大きいね……それに硬くてさ……

 今はガサガサになったけれどさ、この手も好きだよ♪」


 ドンッ クンクン スー ハー


「ふふっ良い匂い。ちゃんとケアしてるね。

 アンタって前はちょっと臭かったしさぁ。

 洗濯とか干し忘れてるし」


 ヨシヨシ ナデナデ


「悪かったって……分かってるじゃないの。

 これからもちゃんとしてよね」


「――それより早く寝なさいっ。

 もう1時になっちゃうよ」


 バサッ ボスッ シュルシュル


「はいっ。布団用意したよ」


「ほーら、早く入って来なよ。

 アタシにはさ、その……

 アンタだけなんだから遠慮しないでよ」


 ファサッ

 ゴソゴソ ゴソゴソ

 ふぅ


「もっとこっちに来なよ。いまさら何を照れてんのよ」


「1週間ぶりだから? へぇ、そうなの」

 

 ギュ んんっ♡ チュチュ♡

 スー ハー


「んー、やっぱり良い匂い。それに布団を干してくれたんだね」


「干したのは土曜日? ふーん、そうなんだ。なーんだ」


 ギュ ギュ

 スリスリ サワサワ


「今日はアタシの日なんだからさ…………あ、そう。もう寝るんだ……そうだよね明日も早いもんね」


「んーん。お仕事頑張って、アタシは大丈夫だから、ね」


 ――Zzz


「……もう寝ちゃった。毎日お疲れ様」


 チュ♡

 ギュギュ スヤ〜


〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜


 チュンチュンチュン


「おはよう〜。おはようってば、そろそろ起きなよ」


 ゆさゆさ ゆさゆさ


「まったくもー、いつもアタシが起こしてんじゃん」


「ん? えっ? おはようのキス……して欲しいって?」


「えぇ……」


 チュ


「ほら、これでいい?」


 さわさわ もみもみ


「んっ♡ ――っもういい加減にしてよ。早く準備しなさいっ」


「ちょっとだけ? えぇ、少しだけだよ?」


 ぎゅ ぎゅ クンクン スー ハー


「まだ、起きたばかりだから汗臭いよぉ」


「良い匂い? そう? それならいけどさ」


 ――ピピピピピ


「アラーム鳴ってるよ。早くしないと。うん。シャワーしてきてね」


「一緒に入りたい? ダ〜メ。朝ごはん作っておくから」


「うんうん。よろしい」


 チュ♡


 タッタッタッ


「ふふ♡ それじゃ、なにを作ろうかなぁ。

 きょうはー、と」


 バカッ ブーン

 ガサガサ ガサガサ


「ふふーん♪」


 ピ ジャー ジュワー シャカシャカシャカ


 トントントン


 カカカカ ジュボッ ボボボボ

 コンコン パカッ


 ジュー ジュワー カッカッ


「さっぱりした? そこにコーヒー出してあるから取っていってね」


 ふーん♪ ふーん♪


「スクランブルエッグ作ってるから、ちょっと待ってね〜」


「んっ♡ ちょっと邪魔しないでよ」


 あんっ♡


 カチッ フスフス ジュワー


「余熱で温めてから持って行くからテーブルの方に行っててよ、ねっ♡」


 ちゅっ♡


 ――パタ パタ パタ


 コン コン コン


「お待たせ♪ さぁ食べて♪」


 ザクッ クシャ 

(パクっ もぐもぐ もぐもぐ)


「美味しい?『サラダだから普通だろって』そうだね……なに聞いてんだろアタシ」


(んー)


「あーんする? あーん♡」


(もぐもぐ もぐもぐ)


「ふふっ、美味しい?」


「あ、もう時間がないよ。早く食べて食べて」


 パクパク ガツガツ もぐもぐ


「ほんとーに美味しそうに食べるね。明日も……いや、なんでもない……」


 ゴクリ ゴクリ

 ゴキュ ゴキュ


「それじゃ、そろそろ行ったら……」


 コクコク

 

 タタタタタ


「はぁ、もうこんな時間じゃん……ホントはもっと、一緒に居たいケドさ」


「アタシもコーヒー飲もうかな」


 カラン

 ピッ ジャー

 カチャカチャ

 ふわっー


「んー。いい匂い。やっぱ朝はコーヒーよねぇ」


 トク トク トク


「ミルクを入れてっと」


 ゴクゴクゴク


「ふぅ」


 バタ バタ バタ

 ガチャ

 

「えっ、ちょっと待ってお弁当持ってってよ。それとさ」


 チュ♡


 ズボッ

 キュキュッ

 

 シュタッ


 ガチャ ギー


「うん。じゃぁね。行ってらっしゃい」


 バタン


「早く帰ってきてよね……」


〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜


 チッチッチッチッ


「アイツいつ帰って来るんだろ……」


 チッチッチッチッ


「あーん。もういつ帰ってくるの……うぅ。そろそろ10時だよ……今日もう会えないのかな」


 ピコーン


「あ、LINE来てる……『遅くなるかも』って、えぇぇもう遅いよ何してんのっ」


「仕事が終わらない。急な仕事のせいで? 日付変わる時に独りだと怖いんだけど……」


 チッチッチッチッ


 ピンポーン


「え? こんな時間に誰……アタシの彼氏じゃないよね……」


 そろーり そろーり

 トクン トクン トクン


「(だ、誰なのぉ?)」


 ドン ドン ドン


 ヒッ


 ドッ ドッ ドッ ドッ


 ガチャガチャ


「なんで鍵を持ってるの……」


 ハァハァハァ


 ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ


 ギィィィー


「……『ただいま』ってアンタ早く帰ってこないんじゃなかったの? メッセージさっき来たばっかなんだけど」


 ぺこり


「『連絡忘れてたからさっき送った』ってアンタバカなの⁉︎ 本当にもぉ」


「まぁいいよ。帰って来てくれたならさ」


「早くシャワー浴びてきな。もう11時になっちゃうよ」


 タタタタタ


「はぁ、もうびっくりした。なんなのよもう。もっと早く連絡してくれれば良いのに。そりゃー、アタシもすぐにしなかったケドさ」


「仕返しにびっくりさせてやろっ♪」


 シャー

 コン コン コン


「入ってますかぁ? 入ってますよねぇ?」


「お背中流しましょうか? それとも、頭を洗ってあげましょうか?」


 ガタッ ムクムクッ


「うそうそ。着替えここに置いとくからね。アタシ、リビングで待ってるから」


 チッチッチッチッ


「もう、そろそろよね。結局、今日も時間なくなっちゃったなぁ。アタシっていつもそうだよね。はぁ」


「なんで、月曜日なんかに産まれちゃったんだろ。土曜日とか日曜日とか……になりたかったなぁ」


 バタン

 ペタ ペタ ペタ


 ガチャ


 ゴクゴクゴク


「もう終わったの……って、アンタ体拭いてないでしょ! ちゃんと体拭いてからにしてよ」


「『どうせ乾くからって』もー、そういう事じゃないのっ」


「こっち来て、ドライヤーしてあげるから」


 カチャ カチャ

 ブォ――――


 ファサッ ファサッ

 カリカリ ファサッ


 ブォ――――


 ブゥーン


「これでヨシッと。髪の毛、乾いたよ」


「それでさ……」


 ゴーン ゴーン ゴーン


「あ、もう時間……アンタが帰ってくるの遅いから、全然お話し出来ないじゃない」


「来週は早く帰ってきてよね」


 ぎゅー むぎゅ


 クンカクンカ スー ハー


「そろそろ、あっちの部屋行くから……いつも言ってるけど中は見ないでね。変わってる途中を見られるの恥ずかしいから……」


 コクコク


「それじゃ、また来週ね。アタシの事を忘れないでよね……」


 ギー バタン


 チクタクチクタク


 ゴーン ゴーン ゴーン


つづく

――――――――――――――――――――

あとがき


月曜日 月花ツキカちゃん ツンデレ美少女


次回


火曜日 火凛カリンちゃん 筋トレ女子


2話以降は朝6時投稿になります。


こちらはコンテスト向け作品です。

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