第8話 採取依頼!……初心者冒険者!
「それで、何をしてたんだ?マスター」
場所を離れ、マスターの口をゆすぐ為に川へ来た。
「依頼です……採取依頼」
なるほど、冒険者登録を済ませてそのままって流れかな?どおりで帰ってこないわけだ。
「ひとこと言ってくれ、いきなり呼び出されると此方も対応に遅れる時がある」
と、思う。
今回だってたまたま上手く行ったから良かっただけだ。
「ごめん……」
「俺は魔物じゃないから考えることが出来る、俺と君は相棒みたいなものだ、一緒に辛い道のりも乗り越えていこう」
「……」
あ、流石になんか臭かったかな?セリフ。
こちとら厨二病が抜けてない高校生だぞ!
「ごほん……それとこれを君に預ける」
僕は背負っていたバスターソードを取って少年に渡した。
「え、でもこれって……」
「俺は素手でも戦える、それにその武器は特別だ、そこら辺の武器よりも唯一無二の性能をしている」
まぁ、そんな性能あるか知らんけどね。
単純にさっき使った感じ、斬って相手が死ぬ所は見たくないだけ。
ゲームみたいにR指定かかってて血の表現とか無ければいいのになぁ……
「自分の命を護るものを預ける……それは俺のいた世界での信頼の証だ」
嘘です、日本でこんなもん持ってたら銃刀法違反で捕まります。
「……はい!……!?」
何も知らない無垢な少年は自分の背丈に合ってない剣を持つとシュルシュルとドラえも◯のスモールライトを浴びた時の様に小さくなってちょうどいい大きさになった。
「す、すごい……持ち主に合わせて変化する剣なんて初めて見ました」
「そ、そうだろ?すごいだろー?」
ははは……知ってはいたけどまじでファンタジーの世界に来たんだな俺……
「依頼の内容と情報を教えてくれ」
「『雪バルマ草』の採取です」
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