たとえ君の記憶に俺がいなくても

第11話-今日も元気なせんぱい

「そういえば、なんで音（オタク）先輩は実行委員に入ろうと思ったんスか？」

「読み方が間違ってる。やり直し。」

「なんでオタク（音）先輩は実行委員に入ろうと思ったんスか？」

「お前直す気ないだろ！？」

「そっスね」

「言い切ったなおい！」

「五月蝿いぞ君たち！」

「「すっ、すいませんっしたぁ！」」

今のは体育祭実行委員長だ。また出てくるようならその時に紹介しよう。

今はなんか面倒臭い。誰のせいだろうな…

「それで、なんで入ろうと思ったんスか？」

コイツはもう名前で呼ぶことを諦めたらしい…

「まぁ、クラスでやりたいやつがいないからくじ引きで「どーせクラスでやりたい人がいないからくじ引きをしたら当たりを引いたとかっスよね」」

「あぁ！俺のセリフに割り込むな！てか、俺の言ったこと復唱しただけじゃねぇか！」

「いやいや、音先輩が当たりを引いたとは言ってなかったっス」

「くじ引きまで言ったら普通分かるだろ！」

「君たちうるさいぞ！何回言えばわかるんだ！」

「す、すいませんでしたー！」

今のは委員長だ。俺1人じゃなく小春までうるさい判定だったのは好印象だな。

「せんぱいせんぱい」

「なんだ？」

「委員長の紹介しなくてもイイんスか？今ので登場2回目っスよ？」

え、なにこの子怖い。なんで俺の考えてた事分かるの…？

「なんで分かったって言いたそうな顔してるっスね。教えてあげなくもないっスよ」

「お、おう…なんで分かったんだ？」

「顔に書いてあるっスよ」

「？？？？？？？？」

何？顔に書いてある？物理的に？油性ペンなのか！？落ちない！？

「別に本当に書いてあるわけじゃないっスよ？顔を見てたら分かるって事っス」

「へー、怖」

「え？急に関心無くなるのやめないっスか？」

よかった。顔に書いてあるわけじゃないのね。

あ、そういえば委員長の紹介をしていなかったな。紹介しよう。

あの人は3年1組の大文字 豪（だいもんじ ごう）坊主頭で身長が高く野球部に所属している。おそらく運動神経がかなり良いため委員長に選ばれたんじゃないだろうか。ちなみに大文字先輩は男なのでヒロインではない。

期待していた人がいたならすまんな。俺にそっちの気はないのだ。

正直名前は覚えなくてもいいと思う。あんま関わらないと思うから。

「そういやなんで小春は委員会入ったんだ？まさかお前もラッキーガールなのか？」

「なんスかそれ、くじ引きで当たったワケじゃないっスよ。…ただ音先輩が入るって聞いたから…」

「最後の方なんて言った？段々声小さくなって聞こえなかったんだが。」

「だーー！難聴系主人公やめて下さいっスよ！！」

そう言って小春は俺の足を踏む。痛い。

「いってぇ…。いや、今のは聞こえないくらいの声だったお前が悪いだろ…」

そうこうしていると、全員が集まったようで委員会活動が始まった。

今回は1回目ということもあり自己紹介や軽く体育祭の説明をしたところで終わった。今回は短めに終わったから良かったが、次は長くなると思うから覚悟を決めないといけなそうだな。

さぁ、帰ろう。帰りたーい。帰りたーい。あったかい我が家がまっている〜。

帰れることに喜びを感じているから思わず口に出して歌ってしまうところだったぜ。委員会が無い人はほとんど帰っているとは言え、まだ人はいるからな。

今口に出して歌っていたら変人扱いされるところだった。

「あ、音！一緒に帰ろ〜！」

ええええええ雪さん！？ギガギカフンフンガガガガガガガガ…

危ない…驚きのあまりレジギガフンフンが出てしまった。でも口には出してないからセーフだ。きっと。

「えーっと…もしかして待っててくれた？」

「いや！私も保健委員の集まりがあったから！」

ですよねー。知ってましたよ。前の雪なら待っていたかもしれないが今の雪には俺の記憶がないんですよねー。最近仲良すぎて忘れるところだったよ。

「じゃ、じゃあ帰るか…」

「そうだね、なんか元気なくなった？」

「実行委員で疲れちゃったのかなー？は、ははは…」

「確かに大変そうだもんねー、体育祭実行委員って。」

お父さん、お母さん、今日も俺は元気です…

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お久しぶりです。私です。

久しぶりに書きましたよ〜。1話1話あんまり長くはないですけどストーリーを考えるって大変ですよね。

そういえばって思ったんですが、1話で高校一年生だって言ってましたがあれは間違いですね。2年生です。

一年生なのに後輩が出てくるのはおかしいですもんね。

とりあえず直しておきました。他にもおかしなところがあったら教えていただけると幸いです。

それでは星やハート、フォローお願いします。

また次回に会いましょう。