ジャンル・オブ・ウォー
紙巻 吸煙
第一章 eワールド
プロローグ ー起動ー
全世界に名を轟かせた一人のプレイヤー、名を『クロネコ』。
彼は数多のジャンルで世界一位をとり、最も得意とするジャンル『格闘ゲーム』の大会に出場した。
その大会にて現れた
三ラウンド制のこのゲームで順当に二ラウンド余裕で勝利。
このままいつもと変わらず大会優勝はクロネコと思われていた。
だが、ここで大番狂わせが起きる。
誰が予想したであろうか、
優勝をしたのは
プレイヤー名を『タクティス』。
彼の勝利により格闘ゲーム初の敗北を知る。
──敗北を知ったあの大会から数ヶ月。
自堕落な生活を送るようになった俺は学業も疎かにし、ベッドに横たわったままスマホゲームをプレイ。
今ではあの頃の様なゲームへの情熱は消え失せ。
ただ作業の様に暇つぶしとして遊んでいるていど。
「──つまんねぇ。俺の性にあわないんだよな、スマホゲーは」
上下黒に赤いラインの入ったジャージに身を包み、ボサボサな髪を気にせず頭を搔く。
起き上がると一匹の黒猫が足元に擦り付き一鳴きする。
「もうこんな時間か。たまも、腹でも減ったか?」
その問いに対して答えるかの様にたまもは鳴いてみせた。
床に置いてあった容器にキャットフードを入れていると、玄関のチャイム音が。
「はいはーい! 今行きますよ」
玄関を開けると宅配のお兄さんが一人ダンボールを持って立ち尽くしている。
──誰からだ?
そんな事を思いながらも荷物を受け取り宛先人を確認した。
宛先人の名前は書いておらず、自分の名前『
怪しげなダンボールを居間まで持って行くと、興味本位から開けてみることに。
──中には一枚のメッセージカードと一本のゲームソフトが。
メッセージカードには"僕の世界に招待するね! 君の参加を楽しみにしているよ、『クロネコ』とだけ。
何であの頃のプレイヤー名をこいつは知っているんだ!?
と、驚きと同時に一緒に入っていたゲームソフト『ジャンル・オブ・ウォー』が何故か気になって仕方がない。
俺は意を決してゲームを起動する事に。
するとパソコンの画面が突然光を放ち、部屋を包み込んだ。
──光はやがて収まり、その部屋にたまもを残し静まり返った空間に鳴き声だけが響渡った。
ジャンル・オブ・ウォー 紙巻 吸煙 @XrulerX28
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