第14話

 廊下を歩いている間も誰の存在も確認はできなかった。

 閑散とした廊下を歩いていると、職員室へとたどり着く。

 扉の前に立ち、ノックをする。そして中から入室の許可の声を聞いた後、中へと入る。

「失礼します」

 職員室にはまだ数人の教師がいた。その1人に「自分のクラスの教師がこない」そう話すと、その教師は嘲笑を浮かべ言い放つ。

「最底辺のクラスに、教師なんているわけないでしょう」と。

 その台詞に少しの怒りを覚えるが我慢すると、その教師に礼を告げ、職員室を後にした。


「はぁ?なによそれ!!」

 教室に戻ると俺は職員室で聞いたことをみんなに話しす。

 話を終えるとメアリ達は驚きの表情をしていた。

 1年のときも最底辺Kクラスだったが、そっちはちゃんとしていた。

 大勢の生徒が教室にいて、担任の教師もちゃんといて……なのになぜ2年になったらこうなってしまったのだろうと思った。

「あ~、ちょっと、いい?」

「え?」

 メアリの少し後ろの方から声が聞こえ、そちらを見る。

 するとそこには、先程まで眠っていた生徒が立っていた。

 低い身長に短めの青い髪、よく見ると男か女かわからなくなるような顔立ち。そして、右が銀、左が金の眼をしていた。

 生徒は俺たちを眠そうな眼で見る。

「先生が来ない理由と生徒が私だけしかいない理由だよね?」

「あ、あぁ」

 私、ということは女子なのだろう生徒の言葉に相槌を打つと、その生徒は語りだす、誰もこない理由を。

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