幕間(第一部振り返り)

レイシア16歳と王子の「いままでの振り返り」

 ここは、オープニングのレイシアと、モブ王子が解説する、レイシアの幼少期の物語のあらすじである。


「っておい! 誰がモブ王子だって!」

「あなたよ」


「仮にもだな、王子つかまえて『モブ』とはなんだ、『モブ』とは!」

「だって(クスクス)あなたサブタイトルからも外されたじゃない」

「くっ!」

「知ってる? 最初のサブタイトルって、〜王子プロポーズは迷惑です〜 だったのよ~。 読者様からも『王子いらない』とか言われてたし」


「……で、この場は何?」

「ここはね、オープニングだけ読んで、とっとと学園もの見たい! っていう、不埒なお嬢様たちのために、私たちがいままでのこと説明する場所よ。親切でしょ」

「言い方! その言い方ダメ!」

「そうかな? 分かりやすく言ったんだけど」

「だまってて! 印象悪くなるから! えーと、みんなー オープニングくらいは見てくれたかな~」

「あんたも! 口悪いの一緒じゃない!」



「じゃあ、第一章から振りかえろうか」

「そうね。そうしましょう」


「第一章は5歳の話だね」

「そう、私が素直でかわいい時ね。このときは、神の呼吸すーはーを作ったり、新しいダンスを開発したりいそがしかったわ」

「それ嘘だから! 物語めちゃくちゃにした始まりでしょ!」


「第一章はね、私の洗礼から始まって、孤児院で勉強したりお料理ならったり、メイドさんのお手伝いしたりして過ごしていたの」

「まあ、大筋は間違ってないが……」

「それで、お母様が里帰り出産して弟が生まれたの。そんな感じ?」

「ソウデスネ」



「第二章は6歳?」

「帰ってきたお母様のために、私がパーティ開いたの。すてきなパーティだったよ。でも、お母様疲れてたみたい」

「(ボソ)半分はお前のせいだと思うけど」

「何か言った? そして、お母様と淑女になるための練習もしたの」

「淑女? 練習したんだぁ……」

「そして、弟が来たの。かわいい弟。私は完ぺきなお姉様になるべく、日々修練を積んでたから、お迎えは万全!」

「ソウデスカ」



「第三章は7歳~11歳。……ごめん、あなたが言って」

「そうだね。……レイシアの住むターナー領が土砂災害にあい、借金を背負った。その中で、お母様が亡くなり、借金を背負うことになった」


「私も頑張ったんだよ。お母様の代わりになるように」

「働きすぎだ。おまけで、倒れそうになっただろう」

「もう直ったから。働き方改革大切ね」



「第四章は11歳。母の実家に行った。だっけ? 長くなりすぎたから急遽4章に分けたんだよね。オヤマー編」

「そうなの! 生活レベル違いすぎて無茶苦茶。淑女教育もきつかったわ」

「お祖母様とは、気が合わないみたいだったようだね」

「お祖父様とは一緒にいて楽しかったわ、特許もとれたし!」

「何してるの⁈」

「はい。握り飯でも食べて落ち着いて」


◇ 


「第5章は11歳~13歳。学校に行くための準備をしてたわ」

「奨学生制度知ったのもここ」

「そう。無料で学校に通える。すてき」

「リスク大きいんだけど」

「私にとっては、最高の条件だったわ。そして、みんなに見送られ、学校に旅立ったの。こんなもんでいい?」

「いいんじゃない?」


◇◇◇


「じゃあ、次から2部ね」

「俺の出番は……」

「当分こないね」

「まじか!」

「だって、第一部書くのに、字数10倍も予定より長くなった作者よ。1万字が12万字よ! 絶対王子の出番、来るまで長くなるから」

「ソウデスネ」


「それより心配なことがあるの」

「なに?」

「あの可愛いレイシアちゃんが、この私になれるかな? 性格こうなると思う」

「……思い浮かばない……」

「作者もそれを心配してるみたい」

「もしさ……もしもだよ、ならなかった場合は?」

「オープニングとこの幕間消されるかも……。なかったことに……。王子の存在自体消されるかも」

「マジか?」

「ワカンナイ」

「表情! 無表情怖い!」



「ということで、第二部も応援よろしくお願いしま~す」

「俺からもおねがいするよ。消されないように。お願いする! 見続けてやってくれ。君たち」

「えらそうね。ちゃんとお願いする!」




「「貧乏奨学生の御令嬢は、特許で稼ぐ夢を見る。これからもレイシアは好き放題に活躍します! 今後とも、応援よろしくお願いします」」

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