第12話 ひとり、扉は開きますか?
まず。この扉を開けましょう。
開きますか?
あきまへん、開きません。
なぜでしょう?
それは。
ずっと足踏みしているからです。
己、知らずと。
おんなじとこ、おんなじよーに。
ぐるぐると、ぐるぐると。
相も変わらず。
たとえば、ですね。
不平不満を、その場でぶっちゃけてしまう人のことを。
その場から離れたところで、あーだこーだ嫌だと吐く。
その己の思いのブーメランたるや。
ガツンと、当たる。
己に還る。
同じ穴の狢であり、ずっと足踏みしているのである。
そうじゃない。
そうじゃなくて、もっと。
あるでしょう、囚われないところでの己の清々しさ。
行く道を、思い、知らず、決断していく漫ろ歩き。
ひとり。
扉が開かないのは、なぜでしょう?
もう再び、還ります。
それはひとりでいるからですね。
ほんと。
もう。
充分すぎるほど、ひとりでいたじゃあありませんか。
もちろん、ひとりの時間は大切です。
ですが。
そうではない。
そうではなく。
人と、誰かと、《あなた》と。
関わって、いっしょに過ごしていく時間にヒントが隠されているのですよ。
と。
知ったようなことを言います。
まー。
その真実に気づくのは。
いったい。
いつのことになるでしょうねっ。
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