第268話 お寺の話
突然ですがお寺ってどんな役割があるのでしょう。
調べによると
―― 寺院と住民の関係は、歴史的に檀家制度を通じて仏教的なものとして、また地域社会の拠点として様々な役割を果たしてきました。
近年は檀家制度の衰退や都市化が進む中で、寺院の役割は変化を迫られていますが、寺院は依然として地域社会にとって重要な存在であり続けています 。――
お寺と言えば私の記憶にあるのは小さい頃に祖母に連れられて一緒にお寺にお参りしたことがあるくらいです。
その後は全く関心もなく、そんな機会もなくお寺に出向くこともありませんでした。
そんな私ですが、実家で暮らすようになり両親がお寺に関われなくなってから自然に引き継ぐ形で否応なくお寺の行事にも関わるようになりました。
お寺の檀家として、当番制でお寺の一大イベントである報恩講などには、手伝いに駆り出されます。
報恩講が行われる事前の掃除や当日のお世話やお
年に一度は、我が家にも住職さんが出向いて下さり一年の感謝を込めた報恩講のお参りをして下さいます。
又、故人の年忌法要の時にも住職さんに出向いてもらって法事を行います。
もちろん葬儀の時もお寺の住職さんにお世話になります。
そんなわけで、素知らぬわけにはいかなくなりました。
そんな中、何年か前の集中豪雨でお寺も被害を受け、屋根が壊れ雨漏れ状態になり、応急処置はされたものの、急いで屋根の修繕をしなければいけなくなりました。
お寺のお世話をする檀家さんによる役員会議の結果、寄付を募っての修繕となりました。
お寺が工事費の半分、残りの半分は檀家での寄付と決められました。
修繕と言っても、屋根は戦後、資材のない時に作られたもので、古くて痛んでいた為、すっかりやり替える大掛かりな屋根替えとなりました。
私はこの寄付の話を聞いた時に、金額が大まかに決められていて高額でもあったので
「えぇ~、寄付?冗談じゃない、これだからお寺は嫌なのよ」と正直なところ思っていたのですが、近所の同じ檀家の方と相談して、希望金額とは少なめでしたが、私としては思い切っての寄付をさせて頂きました。
こうして、工事は何ヶ月かかけて実施され、ついに完成の運びとなり、完成披露を兼ねての報恩講が行われました。
その時に、住職さんが、今回、皆様のおかげで立派な屋根にやり替えることができたと、感謝の気持ちを述べられた時に、この屋根は特別な屋根で、今後100年は安泰だと言われました。
天井画も以前のように再現できたとも言われました。
報恩講のあと、本堂の中(内陣)を見学させて下さり、報恩講の時など年3回扉が開けられその中の木造親鸞聖人座像も拝ませて頂いたり、天井画や聖徳太子の掛け軸なども拝見させて頂き厳かな気分になりました。
最初は寄付なんてとんでもない、私はしないと思っていましたが、こうして後世に残される立派なお寺に一部でも貢献できたと思うと、少しは誇りにも思えてきました。
お寺の在り方も最近では昔とは大いに変わって来たとは思いますが、田舎ではまだまだこうしてお寺とは切っても切れない関係にあるのです。
近況ノートに画像あります。
お寺からは撮影のオッケーをもらい撮らせて頂きました。
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