第220話 会社主催の秋祭り

 私がパートで働いている職場は社会福祉施設なのですが、その職場の秋祭りが5年ぶりに開催されました。 

以前は祭りが夏に行われていましたが、今回、コロナ禍を経て5年ぶりの開催を機に秋祭り(10/5)となりました。

このお祭り、施設の利用者様に楽しんでもらうのはもちろんの事、一般の来場者も自由に参加でき、かなり賑やかに行われます。

有難いことに前日までの悪天候と打って変わって最高のお祭り日和となりました。

開催時間は午後4時からで、その時間になると早くもたくさんの来場者の方が来られました。

この時間はまだ日差しが強く暑いくらいでした。


 私の勤める施設の利用者様も、何日か前からこの秋祭りを楽しみにされていました。

当日も今か今かとソワソワされてみんな嬉しそう。

開演時間になると順次、利用者様は職員と一緒に秋祭りに参加しました。

みんな焼きそばや唐揚げなど思い思いのものを食べてステージのパフォーマンスを見て満足そうでした。


 私もこの日は出勤だったのですが、ある程度落ち着いたら、早めに終わらせて下さったので、そのあとはお祭りを楽しみました。

この時はもう、最終プログラムの地元神楽団による神楽が始まろうとしていました。

この日は娘と孫娘2人(ゆあ、ゆず)もこの秋祭りを見に来ていました。


 娘と合流しようと思っても、どこにいるのか、大勢の人の中で探しても見つかりません。

スマホでどこにいるのか聞いてみると、舞台前にブルーシートが敷かれていて自由に座って見れるようになっていたのですが、そのブルーシートの前の方に陣取って神楽が始まるのを待ってるとの事。

このエッセイをいつも見ていて下さる方はご存じだと思うのですが、娘も孫も神楽の大ファンです。

良く見える良い場所を確保していました( ´艸`)

おかげで私もよく見える場所から神楽を一緒に見ることができました。


 プログラムでは、地元高校生の「書道パフォーマンス」や地元小学生による「よさこいソーラン」、ヨコヤマファミリー(広島を拠点に活動)によるライブなどが披露され、最後に神楽上演がありました。


 神楽の演目は『悪弧伝あっこでん』でした。

あらすじを簡単に……


 中国で金色の毛に9つの尾を持った狐が悪行の限りを尽くしていましたが周という国の武将によって追い払われます。

中国を逃れた狐はその後日本に渡り、美女に化け「玉藻前たまものまえ」と名乗り鳥羽の院に仕えていましたが、ついに正体を見破られ下野の国、那須野ヶ原に逃れます。

ここでも十念寺の和尚を取り喰らうなど悪業を働いていましたが、朝廷の命を受けた三浦介、上総介という弓引きの名人によってついに打ち取られるという物語です。

この舞は、狐と十念寺の和尚とのやり取りや狐の変化ぶりが見所となっています。


 今回の神楽は和尚が登場するところから始まりました。

その登場の仕方が来場者の客席から現れて舞台に上がっていくのですが、突然客席に現れてみんなが騒然とする中、転びそうになりながら舞台に上がっていく様子が面白かったです。

また、和尚の独白がアドリブで広島弁丸出しなのが面白く観客席を笑いの渦に巻き込んでいました。

そこへ絶世の美女が登場し、一晩泊めて欲しいと懇願しますが、和尚は

「お寺はのう、女人禁止じゃけぇのう、泊めちゃることができんのじゃ」と断るも、美女の懇願に負けて泊めることに。

この和尚と美女のやり取りがアドリブを入れて面白おかしく、みんなを楽しませてくれました。

和尚のそばで美女が舞いながら美女の顔が狐のお面にサッと変わるところが鮮やかで

アッと驚く為五郎でした(これ分かる人いるかな……笑)


 その後、和尚の前に狐となって現れますが、1匹と思いきや、次から次へと出てきて5匹の狐が、舞台から飛び降りて客席に乱入。

みんなきゃあきゃあ喜びました( ´艸`)

至る所で狐は愛嬌を振りまき、来場者と記念写真を撮っていたので孫も狐と一緒に写真を撮りました。

こんなの神楽であり?のハチャメチャな展開で面白かったです。

最終的には、この狐たちやっつけられてしまいますが、何とも楽しい神楽でした。


私達は大いに笑ってこの秋祭りに大満足して家路につきました。

あぁ~、楽しかった!

娘と孫達もこの日は我が家に泊まりました。


近況ノートに画像あります。

https://kakuyomu.jp/users/cocopin/news/16818093086345682378













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