第104話 哲代おばあちゃんに学ぶ
今日、4月29日は、石井哲代さん(広島県尾道市美ノ郷町在住)の103歳のお誕生日です。
石井哲代さんと言っても、皆様、誰?ですよね。
実は私も会ったことはありません。
なぜ知っているかというと、こちらの地区では馴染みの中国新聞に3年前から一人暮らしをする石井哲代さんに密着した「100歳 きょうも好日」が連載されて写真付きで登場されていたからです。
毎回私はその連載を楽しみに見ていました。
一旦終わった連載でしたが、その後、好評だったのでしょう。
「続・哲代おばあちゃん 102歳ありがとうの人生」で再開されたのです。
哲代おばあちゃんの自立した暮らしぶりや人生哲学などの紹介の数々に飾らない哲代おばあちゃんの生きる姿勢から学ばせて頂くことが多く、いつの間にかファンになっていました。
特集を組まれたことにより多くの方が知ることになり、2023年1月10日に本も出版されました。
『102歳、一人暮らし 』
哲代おばあちゃんの心も体もさびない生き方
(石井哲代 中国新聞社)
先日24日、103歳を目前に控えた哲代おばあちゃんの特集が新聞一面に掲載されていました。
102歳を振り返って……
(中国新聞に掲載された哲代おばあちゃんの言葉から抜粋)
この頃は、あまり畑に出てないんです。
何でかって?サボっておるんです。
最近は動こうと思っても、体が言うことを聞いてくれんようになった気がします。
いやいや、身体がしんどいというより心ですかな。
心がやられとるような気がします。
さあ畑に出ようという気持ちが湧かんのです。
気が緩んだら心がすぐ後ろ向きになってしまう。
やっぱり年をとったなあと思うんです。
それが本音でございます。
まずはその本音を認めて「しんどいなあ、よう頑張っとるなあ」って自分をねぎらってやりたいです。
102年間、一緒に歩んできた体じゃけえな。
自分を叱るもう一人の「鬼哲代」がおらんといけません。
しゃんとせえ!ってな。
怠けたり、渇を食らわしたり、忙しいことでございます。
でも、教員時代は「出来ることは自分で」と子供らに教えてきたんじゃから、自分が見本を見せんと恥ずかしいです。
残りの時間を見つめて……
この頃、寝間で横になると幼い頃の記憶がよみがえるんです。
何の悩みも心配もなく、父と母の愛情に包まれていたあの頃がいとおしく、今でも鮮明に思い出すことができます。
そのひとときは、心がほんわか温まる大切な時間になっています。
一方で、体がしんどい、情けない、寂しいなど負の感情が多くなっているのも本当の事。
ですが、そんな気持ちも生きているからこそ。
うれしいことです。
体は思うように動かんでも、心はしっかり動かしていきたいです。
そうやってなんとか無事にまた一年を過せたら幸せですね。
無事って簡単そうで難しいことです。
「ま、ええじゃん」とこの世を生きていけたら、めでたしでございます。
全部は抜粋していませんが、心に沁みる深いお言葉だと思います。
中国新聞に掲載された内容をここに記していいのかどうかも分かりませんが、皆様にも是非お伝えしたかったのです。
近況ノートに本の表紙を載せてます。
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