第32話 ピンクの車 ①

 私はピンクが大好きだったので、一度だけピンクの車を購入したことがあります。

その時は新古車(軽自動車)を購入しました。

初めて我が家に届いたときは、ピンク色にときめきながらも

わたくし、その時40代後半でしたから、

「派手過ぎたかしら?めっちゃ、目立つじゃん!」と自分で選んでおきながら照れ臭くもありました。

でも、一度は乗ってみたかった憧れのピンク。

ちょっとワクワクしました( ^ω^ )ニコニコ


 当時、長年勤めていたスーパーが倒産し、次の仕事が決まるまでの繋ぎとして、○○生命の外交員として働いていました。

保険の外交員は、仕事でお客様の所に行くのは自家用車を使います。

その為、仕事の時に車であちこちする機会が多かったのですが、何故だか、車のトラブルが多かったのです。

今までの車でも、ちょっとした不注意で、車を少しぶつけたりしたことはありました。

でも、このピンクの車にしてからは、まるで祟られているかのように頻繁に起こったのです。


 ある時、右折しようと車の右のウインカーを出しセンターラインに寄ろうとした途端に、ドーンという音と共に衝撃を感じて(えっ!何?)と思ったら、私の車の横を後ろから来た車が猛スピードで追い越して行き、私の車にぶつかったにも関わらずスピードを緩めることもなくそのまま走り去って行ったのです。

一瞬、私は何が起きたのかも分からず暫く呆然としていましたが、安全な場所に車を移動して、車から降りて見てみると、車の右側前方がかなり凹んでライトも壊れてました。

相手の車も当然傷付いてると思いましたが、車の車種も分からずただ白い車の普通車だったことだけ、走り去って行く車を見ながら認識しました。

たまたま、対向車も私の後に続く車もなく、目撃者もいませんでした。

警察にも届けましたが「白い車だけでは探すのは無理でしょう」と言われ泣き寝入りです。

そのまま乗るにはあまりにも凹んでいたし、ライトが壊れたままだと困るので、修理に出しました。

私がその時加入していた自動車保険は、相手への賠償は無制限で入っていましたが、車両に入っていなかったので、自分の車の補償はなかったのです。

ゆえに自腹です。(´Д⊂グスン

運が悪かったと諦めました。


 それから、その車の修理が直ってきて間もない時です。

仕事で車を走らせていたら、道路の左脇で草刈り機で草を刈っている人がいました。

私はそこを通るときは、少し速度を落とし右に寄って通り過ぎようとしたのですが、ガチンと音がしてフロントガラスの助手席の方に石が飛んできました。

フロントガラスに傷が付きましたが、車は進んでいたので、引き返すのも面倒だと思ったし、多分草刈り機で草を刈っていた人も気づいていないじゃないかと思ったので、まぁいいかとそのまま目的地に行きました。

その時は大したことはないと思っていました。

気になるほどの傷ではなかったのです。

ところが日が経つうちにそこからのヒビが段々と広がり始めたのです。

フロントガラスなので、運転するたびに気になり始め、結局修理に出してフロントガラスを交換してもらいました。

 

 それから間もないある日の事、駐車している車のバンパーが壊れているのに気が付きました。自分はぶつけた覚えがありません。

「えぇっ!またぁ~(>_<)」

購入して短期間の間に度重なる車の災難に唖然。

思わぬ出費が続きました。

兎に角、ピンクの車にしてから、何かに取り憑かれているようでした。


次回に続きます。 

      


               

        


 





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