5
家から出た
閉じられた玄関口にそっと手を触れると直ぐに離す。
「……気をつけてじゃなく、いってらっしゃいがよかったな……」
両親を亡くしてから告げられることのない言葉は
寂しさを感じながら背を向け段を下りた。
少し歩くと、5m程離れた場所に、一人の少女が辺りをキョロキョロと見回しているのが見えた。
その時、横を車が通ったと同時に少女が此方を向いて真剣な表情で見つめた。心臓がドキリと鳴りバレたかと思ったが、よく見ると少女は
「あぶねぇ!!」
キキィィィィ!!!!と耳を劈く車の急ブレーキ音が響き渡る。
運良く
車の運転手は「あぶねぇだろうが!」と怒鳴り声をあげ、そのまま走り去って行ってしまった。
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