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 ときの要望に、ライトは徐に頷くとゆっくり話始めた。


「まずは何故消えるのか。先程も言いましたが、詳しく説明すると貴方の命の灯火が私へと流れていってしまい、その事によって灯火が小さくなっていくことで長くないからです」


「流れる?」


「…………」


 疑問を浮かべる質問に、ライトは答えず無表情で見つめた。

 ときは、無意識に胸に手を当てる。表情は前髪でよく見えないが、何処か悲しげな様子を漂わせている。

 少しの沈黙が続くと、ライトは続けて説明をした。


「次に何時消えるのか。今、丁度昼時ですので今日合わせてあと179時間02分頃に消えます」


「いや、分まで言わなくていい……まじで傷つくから……」


 ライトに左手をかざし右手で顔を隠す。

 容赦なく伝えられる状況に、心は呆れと諦めが入り交じり深いため息が漏れる。

 ライトは、伸ばされた手を見つめると話を続けた。


「では、最後に何故分かるのか。それは、私は貴方……」


 ライトは瞼を瞑り、一拍間をあけるとそっと瞼を開いた。


「………貴方自身だからです」


 風が鳴いた。2人の間には重い沈黙がおり、枯れ葉が冷えた風と共に流れ過ぎ去っていく。

 子供の声さえ聞こえないのは昼時だからだろうか?

 辺りは静まり返り、まるで2人だけの世界になって時が止まってしまったかのようだ。

 ときは、自身の鼓動が微かに早まるの感じた。


「俺……自身?」


 意味が分からなかった。

 自分は此処に存在しているのにとき本人だと断言するライトの発言の矛盾に疑問を隠せない。この世に自分は一人しかいないはずなのに、ライトはその根本を否定しているからだ。

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