第3話 体温43℃の感覚
12歳の頃、43℃の高熱を経験した。
その時代、風呂の温度は43℃が適温であるとされていた。
理由として、40℃を超えると体感は「熱さ」でなく「痛さ」になり、個人差があれど45℃が限界、43℃が気持ち良い刺激の温度という中間論だったように思う。
当然だが、慣れないと痛い。
幸か不幸か、体温43℃の高熱を出した時には慣れてしまっていた。
一般に「高熱に
当事者として「眼球をグルグルさせる」理由を体感する事になった訳である。
発熱は脳部分によるもので、眼球には発熱要素がなく熱に弱い。
上下逆の喩えになるが、フライパンの上の眼球を焦げないように転がしている感覚が近い。
動物愛護の概念も弱い時代、熱い床上で猫が踊っているように見える映像があった気がするので「フライパン猫状態」と勝手に名付けている。
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