もう一度

銀髪ウルフ  

  バレーボール

バレーボール、それは老若男女問わず誰しもが気軽に楽しめるスポーツとして知られている。


6人でやる。

3回以内に相手のコートにボールを返さないといけない。

同じ人が2度、続けてボールを触ってはいけない。

ボールを落としてはいけない。


多くの人が認識しているバレーボールとは大方このくらいだろうか。

細かいルールはまだまだあるがおおむねこの認識で間違ってはいない。


ただ一つ、訂正するのであればバレーボールはそんなに


9m四方のコートをたったの6人で守る。

言葉で言うのは簡単だ。

9m四方、意外と狭いと感じるかもしれない。

だが、多くの場合はブロックに2人使うのでレシーブの要員としてはたったの4人だ。

そんな少ない人数で最高打点、約3,50m(高校男子)から繰り出される最高速度、約時速100~120km(高校男子)のスパイクを拾わなければならない。

空中で行われるのはまさしく一瞬の攻防戦。

相手のレシーブ、トス、そしてスパイカーをよく見てブロックの位置、タイミングを決める。

そして空中で繰り広げられる一瞬の攻防。

スパイカーはブロックを抜けて打ち抜こうとするし、当然ブロッカーはそれを防ごうとする。

そんな瞬間的な判断が求められる高度な読み合いが空中の、あの一瞬で繰り広げられているのだ。

そしてそれはレシーバーも同じだ。

開いてるコースに陣取り、それでいて他の場所に打ち込まれてもすぐに対応できるように構えすぎない。

足と思考を止めてはいけない。


そんな高度な攻防戦を行えるようになるにはどれだけの経験、練習が必要か、考えてみるといい。

ボールを落としてはいけない、続けて触っては行けない。

6人でボールを繋ぐ。

それがどれほど難しく、どれほど楽しいか。

それはきっと本気でバレーボールをやったことのある者にしかわからない。

バレーボールは相手のコートにボールを落とす競技ではない、繋ぐことを、一歩踏み出すことを諦めた方が負ける競技だ。



それはきっと、バレーボーだけに限らないだろう。

スポーツだけではない。

どんな事だろうと本気でやった者にしかわからない世界がそこにはある。












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