筋しなばしかむ肉 ~相方はいりません~
酸化酸素 @skryth
第1話 筋肉は水に浮かない
昔々、ある所にそれはそれはマッチョな浦島多郎がおりました。
「ふんッ!ふんッ!まっそーーーーー!!」
「どうだ?キレてるかーーーい?」
マッチョな浦島多郎は漁師でありながら漁に出ず、日頃から自分の小屋で筋トレばかりしておりました。
そしてその小屋からは奇声が轟き、決して誰も近寄ろうとはしませんでした。
漁師でありながら漁に出ない為に、プロテインが足りなくなったマッチョな浦島多郎は海へと向かいました。
海の豊富なプロテインを摂取する為に、(物理的に)重い腰を上げると釣り竿を1本手に持ち、荒れ狂う大海原へと向かったのでした。
舟では(マッチョな浦島多郎の体重のせいで)沈んでしまう為、浜辺からの遠投がマッチョな浦島多郎の釣りスタイルです。
だから海が荒れ狂っていても関係ありません。
マッチョな浦島多郎がズシズシと音を立てながら歩き浜辺に着くと、そこにはヒョロガキが4人ほどおりました。
そしてあろう事か、よってたかって1匹の海亀を苛めておりました。
「ふんッ!ふんッ!やぁ、まっそーしてるかーい?どうだい?キレてるだろぅ?ほらほら、キミ達もまっそーになろうッ!!」
マッチョな浦島多郎は、
一方で助けられたと思った海亀は仰向けにされた状態で言いました。
「助けて頂いてありがとうございます。もし宜しければ、甲羅を返しては頂けませんか?このままでは動くに動けません」
「
海亀の願いを聞き届けるべく、マッチョな浦島多郎は亀の甲羅に手を掛けたその時です!!
「だ、
マッチョな浦島多郎は見てしまったのです。
海亀の腹がキレイに12個に割れているのを!
そしてマッチョな浦島多郎は見せ付けられた
そのまま
それから、浦島多郎は心をすっかり改め、日々漁に励みましたとさ。
めでたしめでたし。
「あ、あのう、助けて下さーい」
~Fin~
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