From behind the book

揺れるカーテンを背に、君はいつも本を読んでいた


僕は友達と他愛のない話をしながら、横目で君を見つめていた


一瞬視線がぶつかった気がしたけど、あまりの恥ずかしさにすぐに目をそらしてしまった


すぐに視線を戻すと君は手にした本で顔を隠してしまった


そのあと少しだけ恥ずかしそうに本の陰から微笑んでくれた


耳が沸騰したように熱くなるのを感じていた




君はいつも友達と楽しそうに話をしていた


私は人と話すのが苦手で、いつも楽しそうにお喋りしている君がうらやましかった


だからいつも君を視線で追いかけてた


あの時一瞬視線がぶつかった気がした


すぐに君が視線を外したから気のせいかと思ったんだよ?


でもまた視線がぶつかって気のせいじゃないって思ったんだ


あまりの恥ずかしさににやけた顔を見られたくなくて慌てて本で顔を隠してしまった


でも嬉しくてもう一度本を下ろすと、君の耳が真っ赤でとっても可愛かった

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