(1)


うっすら、瞼を開けると、真っ白な天井らしき物が見えた。



此処は何処………?



疑問に思ったのは、一瞬だけで、頭の中にある脳が上手く動いてくれない。



「目が覚めたのね?」



女性の声が聞こえ、視線だけを声の主に移す。


声の主は『今、担当医を呼んで来るわ』と言って、私の視界から消えた。



"分からない?"


何が……?



私の中で、別の私が問い掛けてきた言葉に、問い返してみた。


だけど、それだけで、終わった。


パタパタと数人の足音が聞こえたと思ったら、私の身体についている物が、次々と取られていくのを、他人事の様に見ていた。


ふと、視界に入ったのは、沢山の機械。



何故……?

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る