とけいしょうねん

一定のリズムで時を刻む

刻む度に寿命が減っている

そう思うとすごく怖い

君が離れていったからだ


僕は何か悪いことをしたかな

歯車が外れても動く僕はやはりおかしいんだ

僕は君に悪いことをしたかな

それでも時間は過ぎてやはり苦しいんだ


わからないよ わからないまま時間だけが過ぎていく

理由があるものなんてこの世にはほぼないけれど

知りたいんだ 意味を見出したいんだ

好きだったから 余計に辛いんだ 苦しいんだ

答えなんて出ないまま 

僕の時計は止まってしまうのだろうか


君が長針だったとして 僕が短針だったとして

時を刻んでみても 心は一瞬通い合う

けれどすぐ離れてしまうんだ


僕と君に何があったというの

外れた歯車は見つからないまま

君はわかっているんだろう

歯車は隠れている きっと君と


わからないよ わからないまま時間だけが過ぎていく

理由があるものなんてこの世にはほぼないけれど

知りたいんだ 意味を見出したいんだ

好きだったから 余計に辛いんだ 苦しいんだ

答えなんて出ないまま 

僕の時計は止まってしまうのだろうか


色づいた景色は

電池のなくなる時計のように

モザイクになっていく

また君と同じ時間を刻めるようになるなんて

思えないんだ

ただ時間が巻き戻る

君との思い出だけが頭に浮かぶんだ

大好きだったんだ


わからないよ わからないまま時間だけが過ぎていく

君が好きだった事実は変わらないけれど

知りたいんだ 意味を見出したいんだ

「最後に何を思ったの?」

好きだったから 余計に辛いんだ 苦しいんだ

答えなんて出ないまま 

僕と君は再び出会っても すれ違うだけだろうか


何も言わずに 時だけが刻まれる

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